忍者ブログ記事別アクセス推移 多岐川さんのアイドレス日記: 2010年05月
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2010年05月

  1. 2010/05/31 カレーと母と私
  2. 2010/05/16 僕の私の避難生活

カレーと母と私

 その日、私は母に呼び出され、リビングに着かされました。

母「説明しなさい」
私「はい」

 母は眉間に皺を寄せていました。
 要は怒っていたのです。

母「これは、何ですか?」
私「鍋です」
母「中身は何ですか?」
私「カレーです」
母「どうしてカレーがこんなにツヤツヤ光っているんですか?」

 母が持ってきた鍋には、目いっぱいカレーが入っていました。
 我が家ではカレーは1週間分まとめて作り、昼ごはん作るのが面倒くさい時や休みの日の非常食となっているのです。
 そのカレー(約1週間分)は、黒く、ツヤツヤと光っていました。
 例えるならば、温度調整を徹底したテンパリングを施し、ツヤツヤ光るチョコレートのような光沢を浮かべていたのです。こう、CMとかで見るような。
 私は座って明後日の方向を向いていました。

母「答えられませんか?」
私「………」

 ああ、逃げ出したい。
 ああ、逃げ出したい。
 私は明後日の方向を向いていましたが、母が私の頭の中をズバズバと言ってのけました。

母「アンタ、チョコレート作るのはいいけれど、残ったココアもったいないからって、残ったココア全部カレーに突っ込むのはやめなさい!!」
私「……かっ、隠れるかなあって……」
母「隠れるかぁぁぁぁ!! 何でカレー食べた瞬間カレーのスパイシーな匂いが飛んでココアの甘い匂いが鼻腔をくすぐり、口の中いっぱいに広がる苦味を堪能しなくちゃいけないの!?」
私「多分一晩寝かせれば何とか……」
母「なるかぁぁぁぁぁ!! 何でアンタは一晩経っておいしくなったカレーをわざわざ寝かせないと食べられないような代物にするの!? 馬鹿なの!? 死ぬの!?」
私「ごめんなさいー」

 母に、小一時間、カレーの何たるかについて説教をされたのでした。
 ちなみに、何故カレーがテンパリングチョコ並みにツヤツヤになってしまったかと言うとですね、私がトリュフを作った際にまぶすのに余ったココアがもったいないなあと思い、出来心でバット1つに敷いていたココアを全部カレーに突っ込んだせいなのです。
 食べた瞬間何となく粉っぽく、とりあえず遠くにカレールーだけ入れ物に入れておけば、ホットチョコかと勘違いして絶望するような代物が爆誕してしまった次第です。
 ちなみに、責任感じて残ったカレーは全て私がたいらげました。
 鼻腔をくすぐる、甘い匂い。口の中いっぱいに広がる苦味。煮とけてどことなくグラッセのチョコレートシロップがけみたいになってしまった野菜達。どことなく可哀想な不憫な白米。
 ………。
 何でこんなマンガに出てきそうなものができたんだろう。
 作った当の本人は憮然としておりました。
 ちなみに、3ヶ月に1度変なものができるだけで、私が普段作るものは割と普通のものです。念のため。
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僕の私の避難生活

 私にとってのT15。それは避難のターンでした。
 T15開始直前、たまたま家の様子を聞いた時でした。

Q:家の特殊を使い、最近のカトーとPLACEの様子を教えて下さい。
A:クーリンガンが家に来て、(自分が)攻めてるんで逃げたほうがいいと忠告しに来た。

 ………。
 どうしろと。
 読んだ瞬間に凍りました。思考とか色々。
 当時各所でクーリンガンが活動再開したとかであちこちにうろうろしていたのが、とうとううちにも来たのでした。正確にはうちに来たクーリンガンはいいクーリンガンだったのですが、当時の私には、家に来たクーリンガンがいい人か悪い人かの区別が付きませんでした。
 困り果てた末に、是空さんに相談に行った結果、ご近所さん含めて皆で避難する事になりました。住んでいる所がアパートだったので、同じアパートに住んでいる人達やご近所の方々も巻き込まれる可能性があったのです。
 丸1日かけてr:を書きました。もし失敗したらどうしよう……。回答が帰ってくるまで、気になって眠れませんでした。
 しばらく経って回答が来ました。

A:貴方の家の周りの住民が虐殺され、ダガーマンは第7世界人だけを守ったと張り紙された。
が、近隣住人もにげていたので、不発に終わった。あぶないところであった。

 もし失敗していたら多分皆殺されていたと思うと、震えが止まりませんでした。
 クーリンガンがFEGを攻めて来て暴れ始めたのは、多岐川家が避難完了した後でしょうか。あちこちで暴れ回っていました。
 いつクーリンガンがいなくなるのかが分からない。分からないから帰れない。不安だらけな中いい事もありました。
 1つはあんまり私が脅えるため、カトーがしばらく一緒にいてくれた事でした。あの子は普段何かあったら黙って戦場に行ってしまう子です。多分あの子も対処のために動きたがっていただろうに傍で慰めてくれていた事が大変ありがたかったです(もっとも、その後予想通りに黙って1人で戦場に行ったので泣きましたが)。
 もう1つはご近所さんと交流できた事でした。今まで一緒に住んでいたのに、この1件がなければご近所さんの事について多分何も知らないままだったと思います。国が大きすぎて生活ゲーム内でも国全部を見る事はできないんですが、自分の住んでいる所位は知りたいなあと、ご近所さんを見ていて思いました。
 家にきちんと帰ってこられた後、無事式を挙げる事ができました。
 終わりよければ全てよしです。

(1000文字)

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