2009年05月
- 2009/05/23 船橋鷹大@キノウツン藩国さん依頼SS
船橋鷹大@キノウツン藩国さん依頼SS
優しい時間
みゃーみゃー
猫が二匹、床でじゃれている。
まだ小さくてかわいい。
「何でまだ子猫なんだろうなあ?」と鷹大が不思議がっていたが、空歌はかわいいと思うので特に気にしていない。
「くー、せんきょ、ちょっと待っててねー。すぐご飯用意するから」
「みゃー」
「みゃー」
返事の替わりに鳴き声がハモって聞こえた。
空歌はにこにこ笑って猫缶を開けている。料理は苦手だが、船橋のお手伝いはよくしているので、缶切りはうまくできるようになった。最初に猫缶を開けた時はよく手を切っていたが、今はそんなに手を切る事も減った。……1週間に1度の頻度にまで減ったのである。
缶が開いたら白くて浅いお皿に中身を開ける。お皿はくーとせんきょの専用である。
それを床に置いておいでおいでと手を振った。
「できたよー。おいでー」
「みゃー」
「みゃー」
くーとせんきょは尻尾をぴんと立ててこちらに近づいてきた。
いつも二匹一緒にくっついて歩いているのが尚かわいい。
二匹ははぐはぐと食べ始めた。
それを空歌はじぃーっと見た。
かわいいなあ。写真撮りたいなあ。
鷹大に習って、最近ちょっとカメラに凝るようになった。
もっとも、空歌が撮るものと言ったら鷹大の顔やくーとせんきょばかりで、カメラのデータを見たら家の中の写真ばかりが増えている。空歌の撮った写真の半分位はぶれていて、残りきれいに撮れているものは、鷹大に撮るのをサポートしてもらったものだ。
もっときちんと撮れるようになりたいなあ。
空歌はそう思う。
くーとせんきょがかわいいのも、鷹くんが寝てたりご飯作ってたりするのも、ともちゃんと一緒にいるのも……。
そう思うと、空歌はくーとせんきょに背を向けてとてとてと走っていった。
猫達はきょとんと、まん丸な瞳で空歌の様子を見ていた。
「あったあった」
空歌はいつものカメラを取って戻ってきた。
「くー、せんきょ。動かないでね」
空歌はおそるおそるシャッターを押した。
「クチュンッ」
くーがくしゃみをした。空歌が撮れたものを見てみると、くーがくしゃみをしてややぶれているものが撮れた。
「あー、ぶれちゃった……でもかわいいなあ」
空歌はにこにこ笑う。
「みゃー?」
「あっ、そうだね、せんきょも。せんきょも撮ってあげるからね」
空歌は少し膝を落としてせんきょにレンズを近づけた。
そしてシャッターを押す。
撮れた写真の中で、せんきょは「アァーン」とあくびをしていた。
「うふふふふ」
撮れた撮れた。
空歌はにっこりと笑った。
「くー、せんきょ。写真いっぱいできたから、また鷹くんにプリントしてもらおうね?」
「みゃー」
「みゃー」
空歌は二匹を抱き上げた。
二匹はすりすりと空歌にくっつき、空歌も嬉しそうに二匹に頬ずりをしていた。
「ただいまー」
「あっ、鷹くんお帰りー」
「おっ、空歌また写真撮ったんだな?」
「うんっ、えっとね。くーがくしゃみしてるのと、せんきょがあくびしてるのが撮れたんだよ」
「ほお、貴重なショットが撮れたなあ」
帰ってきた鷹大に空歌は二匹を抱っこしたまま迎えに行った。
鷹大はにこにこ笑って、空歌と二匹の頭をそれぞれ撫でていた。
船橋家のリビングには、鷹大と空歌が撮った写真を飾っているスペースが存在する。
今日もまた、新しい写真がフォトスタンドに入れられて、飾られる事だろう。
みゃーみゃー
猫が二匹、床でじゃれている。
まだ小さくてかわいい。
「何でまだ子猫なんだろうなあ?」と鷹大が不思議がっていたが、空歌はかわいいと思うので特に気にしていない。
「くー、せんきょ、ちょっと待っててねー。すぐご飯用意するから」
「みゃー」
「みゃー」
返事の替わりに鳴き声がハモって聞こえた。
空歌はにこにこ笑って猫缶を開けている。料理は苦手だが、船橋のお手伝いはよくしているので、缶切りはうまくできるようになった。最初に猫缶を開けた時はよく手を切っていたが、今はそんなに手を切る事も減った。……1週間に1度の頻度にまで減ったのである。
缶が開いたら白くて浅いお皿に中身を開ける。お皿はくーとせんきょの専用である。
それを床に置いておいでおいでと手を振った。
「できたよー。おいでー」
「みゃー」
「みゃー」
くーとせんきょは尻尾をぴんと立ててこちらに近づいてきた。
いつも二匹一緒にくっついて歩いているのが尚かわいい。
二匹ははぐはぐと食べ始めた。
それを空歌はじぃーっと見た。
かわいいなあ。写真撮りたいなあ。
鷹大に習って、最近ちょっとカメラに凝るようになった。
もっとも、空歌が撮るものと言ったら鷹大の顔やくーとせんきょばかりで、カメラのデータを見たら家の中の写真ばかりが増えている。空歌の撮った写真の半分位はぶれていて、残りきれいに撮れているものは、鷹大に撮るのをサポートしてもらったものだ。
もっときちんと撮れるようになりたいなあ。
空歌はそう思う。
くーとせんきょがかわいいのも、鷹くんが寝てたりご飯作ってたりするのも、ともちゃんと一緒にいるのも……。
そう思うと、空歌はくーとせんきょに背を向けてとてとてと走っていった。
猫達はきょとんと、まん丸な瞳で空歌の様子を見ていた。
「あったあった」
空歌はいつものカメラを取って戻ってきた。
「くー、せんきょ。動かないでね」
空歌はおそるおそるシャッターを押した。
「クチュンッ」
くーがくしゃみをした。空歌が撮れたものを見てみると、くーがくしゃみをしてややぶれているものが撮れた。
「あー、ぶれちゃった……でもかわいいなあ」
空歌はにこにこ笑う。
「みゃー?」
「あっ、そうだね、せんきょも。せんきょも撮ってあげるからね」
空歌は少し膝を落としてせんきょにレンズを近づけた。
そしてシャッターを押す。
撮れた写真の中で、せんきょは「アァーン」とあくびをしていた。
「うふふふふ」
撮れた撮れた。
空歌はにっこりと笑った。
「くー、せんきょ。写真いっぱいできたから、また鷹くんにプリントしてもらおうね?」
「みゃー」
「みゃー」
空歌は二匹を抱き上げた。
二匹はすりすりと空歌にくっつき、空歌も嬉しそうに二匹に頬ずりをしていた。
「ただいまー」
「あっ、鷹くんお帰りー」
「おっ、空歌また写真撮ったんだな?」
「うんっ、えっとね。くーがくしゃみしてるのと、せんきょがあくびしてるのが撮れたんだよ」
「ほお、貴重なショットが撮れたなあ」
帰ってきた鷹大に空歌は二匹を抱っこしたまま迎えに行った。
鷹大はにこにこ笑って、空歌と二匹の頭をそれぞれ撫でていた。
船橋家のリビングには、鷹大と空歌が撮った写真を飾っているスペースが存在する。
今日もまた、新しい写真がフォトスタンドに入れられて、飾られる事だろう。
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