忍者ブログ記事別アクセス推移 多岐川さんのアイドレス日記: 2008年12月
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2008年12月

  1. 2008/12/22 クリスマスプレゼント
  2. 2008/12/18 秘宝館見本絵
  3. 2008/12/11 ありふれた日常
  4. 2008/12/11 いじけやすく、打たれ弱い
  5. 2008/12/11 あの人探して三千里……のはずが
  6. 2008/12/05 古島三つ実@羅幻王国@護民官さん依頼SS

クリスマスプレゼント

プレゼント:ユーカ(宇宙戦闘機)のポストカード

ユーカのポストカード

イラスト:ヴァンダナ@FEGさん(ありがとうございます)


SS

 去年のクリスマスは涙色でしょんぼりしていたなあと思う。
 悲しかった事をのろけ大会でしたためて送ったら何故か10ビターもらう。そしてのろけはACEに配られると聞いて撃沈する。「あんな寂しい文小カトーに届いたのか!?」と激しくへこむ。
 返事をもらったら小カトー何故かぼこられていて泣く。今思っても誰に殴られたんだろうと思う。
 まあ。あれからいろいろあった。
 小カトーに忘れられたし、逃げられたし、まあいろいろあった。
 でも一緒にいてくれるのが今は嬉しいし、本気で弱っている時に小カトーいたから頑張れたよなあと思う。
 来年も一緒にいられるか、先の事は分からないけど、できればこの時間が1日、いや1分でもいい。少しでも長く続いて欲しいと切に思う。
 しかし……。


「誕生日にも戦闘機だったのに、クリスマスも戦闘機って、私、本当にワンパターンだなあ」
 国の技族のヴァンダナ氏に描いてもらった戦闘機ユーカの絵を見て苦笑する。
 本当はもっといろいろ理想はあった。
 マフラー編むとか、ケーキ焼くとか、もっと女の子らしい事とかしてみたかった。
 しかし、多岐川は今、またもやいろんな事で弱っていたし、疲れていたし、クリスマスプレゼント発送が明日までと言う事も今日まで忘れていたのだった。
 どうしようどうしようとバタバタした結果、ペルセウスアーム戦に作り、小カトーに名前をつけてもらった戦闘機のポストカードを作って送る事で何とか解決した。


 今年もいろいろあった。
 来年も、できればその次も、彼とクリスマスを祝えますように。
 プレゼントにそう想いをこめて贈る事に決めた。


 プレゼントを贈る用意をしてふと思いついた。
「……指輪、欲しいなあ」
 ぽそりとつぶやいた。
 欲しいなあと思いつつも、小カトーがお金持ってない事を知っていたので今まで言った事はない。
「……クリスマスだからいいかなあ」
 一応言ってみる事にした。

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秘宝館見本絵

女の子と子供とネタ絵を描くのが好きです。メカと男の人は苦手です(ごめんなさい)。

ガンパレの女の子達

「ガンパレ」の女の子達

ハロウィンに描いた絵

ハロウィンに描いた絵

舞踏子

バレンタインデーに描いた絵

あとしょうもないネタ絵含めた「加藤屋の守り」HQページ

ありふれた日常

多岐川佑華 :こんばんはー22:00からの生活ゲームに来ましたー

芝村 :記事どうぞ

多岐川佑華 :
【予約者の名前】03-00058-01:多岐川佑華:FEG
【実施予定日時】2008年12月11日/22:00~23:00
【ゲームの種別】生活ゲームゲーム
【イベントの種別(時間):消費マイル】
 ・1時間:20マイル×1時間
【予約の有無】予約 有り(10マイル)
【召喚ACE】
 ・小カトー・多岐川:個人ACE:0マイル
【参加プレイヤーの食糧消費】3マイル×1人
【合計消費マイル】計33マイル
【参加者:負担するマイル】
 ・03-00058-01:多岐川佑華:-33マイル:入学済

多岐川佑華 :先に質問とl:通してよろしいでしょうか?

芝村 :ええ

多岐川佑華 :Q1:現在絢爛世界逆侵攻が進んでいますが、国内でゲームして大丈夫でしょうか? 
Q2:Q1で大丈夫じゃない場合、どこかおすすめの場所はあるでしょうか?
Q3:現在FEGは西国から外れていますが、国民の髪の色などは指定あるのでしょうか? 灰色のままでよろしいでしょうか?
l:多岐川佑華はFEG国民の髪の色のウィッグをつけている=側面:多岐川の髪の色がピンク色ではなくなり小カトーが萎縮する事がなくなる

芝村 :A1:ええ

芝村 :A3:そのまま

芝村 :通った

多岐川佑華 :ありがとうございます

多岐川佑華 :イベントですが、小カトーに前の事とか家の事とか謝って、作る戦闘機の事相談したいので座りながら話せる場所にでも行ければいいかなと思っています

芝村 :ええ。

芝村 :2ふんまってね

多岐川佑華 :はいー

芝村 :/*/

多岐川佑華 : 今日の服装です

もうすぐクリスマスですなあ


芝村 :ここは百二十階だよ。

芝村 :綺麗な公園だ。

芝村 :水と緑にあふれている

多岐川佑華 :Q:小カトーいますか? ここ寒くないですか?

芝村 :A:暖かい

芝村 :水がいろんな所から流れている。

芝村 :カトーはぼんやりしているね

多岐川佑華 :「ふえー……」唖然とした顔しつつ小カトーの横に寄って行きます

多岐川佑華 :「ショウ君?」服引っ張ります

カトー:「なに?」

多岐川佑華 :「えっと……まずはごめんなさい」謝ります

カトー:「?」

多岐川佑華 :「えーっと……前ウィッグ外した事。もうしません」*1

多岐川佑華 :「あと、お家買うって言ってたけど、買うの止めました。どうしようってずっとぐるぐる悩んだ結果、買うのを諦めました」しゅんとしています

カトー:「買えばいいのに」

多岐川佑華 :「うちの国、私知らない間に変わりすぎて、怖くなったの……」しゅーん……*2

カトー:「そう?いやまあ、あまり不思議じゃないけど」

多岐川佑華 :「うん、ショウ君はそうかもしれないけど……」上手い事言葉出てこずうなだれています……

カトー:「見る?」

多岐川佑華 :「う?」小カトー見るって言った方向見ます

芝村 :カトーは貴方の手をとって、工事現場へ向かった

/*/

多岐川佑華 :#初めて向こうから手を繋いでもらえた……

芝村 :ここは工事現場だ。

芝村 :きらびやかで昼のように明るい。

芝村 :いろんなサイボーグが仕事している。*3

芝村 :すごいがんばってるね

多岐川佑華 :「おー……」辺り見ています

多岐川佑華 :Q:ここうちの国のアイドレス工場ですか?

芝村 :A:いえ。建築現場だ。

芝村 :建物つくってる。

芝村 :巨大なビルはこうやって造られているらしい

多岐川佑華 :「すごいねえ……」ぼんやりと見ています

カトー:「毎日休まずにすごい数の人が働いてるんだ」

カトー:「そりゃ、びるばっかりになるよ。別にヘンじゃない」

多岐川佑華 :「何か、ずっと国の悪い所ばっかり聞いてて、ここでいっぱい人働いてるって気付かなかった」

多岐川佑華 :「私馬鹿だなあ。働いてる人達の事、考えてなかった」

芝村 :カトーは少し微笑んだ。

多岐川佑華 :「ありがとう。見せてくれて」笑います

多岐川佑華 :「ただね……」

カトー:「ただ?」

多岐川佑華 :「お家買うのどうしようどうしようって悩んで、お家買うお金、戦闘機作るのに回しちゃったの……」しゅーん*4

芝村 :カトーはずっこけた

多岐川佑華 :「ショウ君に相談してから決めようって思ってたけど、時間あんまりなかったの」しゅーん……*5

多岐川佑華 :「ごめんなさい……」涙目

カトー:「いやいいんじゃない」

カトー:「戦闘機かー」

多岐川佑華 :「うん。宇宙戦用の」

多岐川佑華 :「あのね、ショウ君に名前つけてほしいなあって思ってるの」

カトー:「ユーカ?」

多岐川佑華 :「本当にそれで作っていいの?」笑います

カト-:「うん」

多岐川佑華 :「うん分かった。頑張る」

多岐川佑華 :「ユーカかあ……」照れています

カトー:「うん」

多岐川佑華 :小カトーに抱きつきます

小カトーは貴方をだきとめた

多岐川佑華 :「今日会えて、本当によかった」

多岐川佑華 :「最近私、本当に駄目駄目だったから。ずうっと浮かんで沈んで浮かんで沈んでだったから」

多岐川佑華 :「ショウ君に元気もらった。ありがとう」

小カトー:「なんかあった?」

多岐川佑華 :「うん……」ぎゅーします

芝村 :小カトーは貴方の頭をなでた

多岐川佑華 :「自分勝手だなあって思ってたの。別に人傷つけたい訳じゃないのに自分の主張ばっかして、相手の事全然考えない奴だなあって、ずっと自己嫌悪してたの」*6

小カトー:「おれだってそうだよ」

多岐川佑華 :「ショウ君も」頭素直に撫でられています

多岐川佑華 :小カトーの頭もなでます

芝村 :小カトーは優しく微笑んだ。

多岐川佑華 :一緒に笑っています

小カトー:「さ、どっしよっか」

多岐川佑華 :「……キスしていいですか?」

多岐川佑華 :「できればショウ君からしてほしいです」

芝村 :小カトーは顔を赤らめてうなずいた

芝村 :キスされた

多岐川佑華 :キスし返します

芝村 :笑ってるよ

多岐川佑華 :「うん、元気出た。本当にありがとう」ようやく満足して小カトー離します

多岐川佑華 :「あ、国の人からの伝言忘れてた」

多岐川佑華 :「うちの国の防空よろしくお願いしますだって」*7

小カトー:「うん」

多岐川佑華 :「頑張ろうねー」にこにこ笑います

芝村 :小カトーはうなずいた。

芝村 :嬉しそうに笑った

多岐川佑華 :一緒に笑っています



芝村裕吏さん がシェイクを送信しました。



芝村 :大きな、音がした

芝村 :衝撃。

多岐川佑華 :「え?」音の方向見ます

小カトー:「お。夜明けだ」

多岐川佑華 :「出撃?」

小カトー:「太陽だよ。見てみな」

多岐川佑華 :「うん」小カトー見てる方向見ます

芝村 :大きな塔だ。そこから光があふれ始めた。世界を照らし始めている。

多岐川佑華 :Q:今のうちの国の太陽その塔なのでしょうか?

芝村 :A:ええ

芝村 :柔らかいね。本物と同じだ

多岐川佑華 :「うわー……」塔をまぶしくないよう手をかざしながら見上げています

小カトー:「いつでも宇宙に帰れそうだぜ」

芝村 :/*/

芝村 :はい。おつかれさまでした

多岐川佑華 :お疲れ様でしたー

多岐川佑華 :戦闘機、本当にユーカの名前で量産されるのでしょうか……

芝村 :量産されるかはわからんが

多岐川佑華 :東雲と同じで個体名でしょうがね、ははははは……*8

多岐川佑華 :うちの国最近マイナスな事件ばっかりだったのでこのログ見せたいです。よい所もあって本当よかったです……

芝村 :はい。では解散しましょう。おつかれさまでしたー

多岐川佑華 :あ、感情値と秘宝館枠は?

芝村 :+1+1

芝村 :秘宝館は1,1です

芝村 :ではー

多岐川佑華 :ではー、ありがとうございましたー

*1:前のゲームでピンクの髪が怖い小カトーの前で地毛(現在ピンク)を見せて逃げられたのでした。その直後すぐ謝罪の伝言残したのですが、詳細がどうなったのか分からなかったのできちんと謝れたか今回会うまで分かりませんでした。
*2:FEGで爆破事件起こったり文明発達しすぎて他の国の人虐げたりしていて家を建てるのが怖くなっていました。
*3:FEGではサイボーグが職失って雇用問題が起きていたのですが、うまく解決できたようです。
*4:家買うの怖くなって諦めて、ペルセウスアーム戦用の宇宙戦闘機作っていました……。それでマイル足りなくなったので家は12月中には買えなくなりました……。
*5:小カトーと会う日:11日。編制締切:15日。どんなに頑張ってもデータ作成に1日かかるので最低でも14日までにページ作成して提出しないと間に合わないのでした……(しゅーん)。
*6:各方面で精神的ダメージが蓄積し、11月後半はほぼ全日寝込み、12月入ってから精神的な浮き沈みが続いていました。
*7:T13は防空のために多岐川と小カトーは国内待機です。……絢爛戦に行く話も出て行ましたが「小カトーと一緒がいいです……」と謝り倒して国に置いていってもらったのでした。
*8:前に作った戦闘機は東雲で作っていましたが、機種名はWhirling leafでした。量産機だからまた機種名が別にあるんだろうなあと思います。

いじけやすく、打たれ弱い

もうすぐクリスマスですなあ

今日の持ち物:特になし

SS

/*/

 多岐川佑華。FEG国民文族。他は航空参謀とか言われたり瀧川守護妖精とか言われたりしているが本人は完全否定している。
「こんな小カトーに戦闘機乗せる事以外考えてない奴が航空参謀なんて恐れ多いよ。こんなストーカー臭い妖精おりゃせんよ」
 本人の言い分はこうであった。
 多岐川、この所不調であった。
 体力的には人から「生きてる?」と言われる程の冷え性以外の病気はないが、この所ずっと各方面から精神的ダメージ受けていて、正直今回出かけるのは控えるか否か考え込んでいた。
 正直会いに行く予定の当日になってもぐるぐる迷っている。
 しかしまあ。

「会いたいなあ」

 それが一番勝っていた。
 会って何がしたいとかどうしたいとかそんな事考える余裕はなかった。
 とにかく会いたかった。
 そして、一つだけ欲があった。

「名前つけてほしいなあ」

 多岐川は近々宇宙戦闘機の開発を控え、ぐるぐるぐるぐる迷走しながら資料収集に明け暮れていた。
 前に作った機体の名前は「東雲」と多岐川が名付けた。
 人からしてみれた鉄の塊かもしれないし、戦争の道具だから怖いと思われるかもしれないが、多岐川にとっては小カトーのために一生懸命作った自分の子供のようなものだった。
 次の子には小カトーに名前をつけてほしいなあ。

 現在ハンガーがドクンドクンと鼓動している。
 次の子が生まれる準備が始まっているのである。

あの人探して三千里……のはずが


 私の小笠原ゲーム及び生活ゲームは、ある人追いかけるためのゲームだったように思います。
 ある人。小カトー・タキガワ。現在は改名して小カトー・多岐川になっておりますが、まあ小カトーと言う事で。
 小笠原ゲーム始まった当初は、私は今のようにずぶずぶ生活ゲームにはまっておらず、むしろいじけていました。
 小笠原ゲーム始まった当初は小カトーは行方不明。影も形も見つからず、楽しそうだなあと人のログを見つついじけていました。小カトーいないのに自分だけ楽しいのもなあと、今考えても荒んでいました。マイナス思考ですからね、この人デフォルトで。
 態度を変えたのはお見合い始まってからでした。
「別にお見合い出てない人でも好きな人の名前とか叫べばいいですよ」
 あれ、好きな人叫んでいいの?
 もしかすると叫べば出てくるの?
 この人単純で、本当に叫びに行きました。グリーンジャケット着て国のWD勝手に持っていって。アホです。アホの極みです。
 しかもこの人どう焼きが回ったのか、「小笠原行ったらみつかるかもしれない」と言う結論に辿り着きました。
 よく分からないけど、小笠原にはあちこちゲートがあるから、探したらみつかるんじゃなかろうかと思ったのでした。
 そう思いついたのはアイドレスシーズン1終盤でした。その後すぐシーズンオフしました。
 アイドレス序盤から参加している癖に、いじけて調べていませんでしたから、最初小笠原に行く方法が分かりませんでした。
 とりあえずマイルを集めたら行けるらしいとその時になってようやく小笠原ゲームのルールページを読みました。マイルの集め方も、小笠原ゲーム始まった時からあちこちで言っていたのに、本当にいじけていたので読んでいなかったのです。
 犬猫おもいで秘宝館に文族登録し、マイルを稼ぎ始めました。最初から小カトー探すつもりでしたから、呼んだら出てくるとか期待していませんでした。何とかぼつぼつ秘宝館でSSを書かせていただき、お見合いのボーナスでマイルを得て、没にしたアイドレス設定文を買い取ってもらって、何とか小笠原に行く資金を稼ぎました。
 国の方に教えていただき、芝村さんとメッセを繋いでいただき質問に行きました。
「小カトー呼べますか?」
 聞いときながら内心「呼べないんだろうなあ」と思っていました。
「呼べますよ」
………え?
 えぇぇぇぇぇぇ!!??
 メッセつけたままパソコン台に突っ伏しました。
 そんな、そんな簡単に会えるなんて思ってもいなかったのです。アイドレスシーズン1で影も形もなかったのに。
 いきなり会えると言われても何話せばいいとか分からない!! 誰に相談すればいいのかも分からない!!
 パニックに陥り、(当時再三再四申している通りいじけていたので人のログとかも流し読みでまともに読んだ事なかったのです)とりあえず「絢爛舞踏祭」初回限定ブックレットを読み始めました。
小笠原ゲームのルールページを読み、いきなり知らない人と夏祭りもないだろうと言う事で夏祭りは却下、授業とかは小カトー嫌いそうだなあと言う事で却下、体育祭は単純にこの人が運動嫌いだから却下、とイベントを絞り込み、小カトーハンバーグ好きって書いてあったし、お弁当、そうだお弁当持っていこう、と言う事でお弁当食べてもおかしくない昼休みをイベント選択し、いそいそと出かける準備を始めました。

 初めて着いた小笠原。小カトーとどうやって会うんだろうなあと思っていたら、いませんでした。
まさかPC小カトーの事覚えていないんじゃと不安になりましたが「覚えているから呼んでもいる」と言われたので探しに行きました。
 屋上行ったら上から探せるかなあと言う単純な発想で屋上に行ったら。
 小カトーが空から降って来ました。
 ってえぇぇぇぇぇ!!??
 普通に出てくる事はないだろうなあとは踏んでいましたが、まさか降って来て、しかも頭打って怪我させる事になるとは思いもせず、半泣きになりながら手当てをしました。しかし、小カトーはさっさと元いた世界に帰ろうと情報把握に出かけて置いていかれてしまい、半泣きになりながら追いかけたら、小カトー屋上から飛び降りて行ってしまいました。階段降りてたら見失うと思ってPCも飛び降りたら、当然下はコンクリ、小笠原分校の屋上は3階、「ダイス振って1,2だったら死亡」と言われました。まさか初の小笠原で死ぬ訳にもいかず、初めてミハダイスを振り、何とか5を出して生還しました。まあ小カトーが可哀想な子と思ったかは知りませんが助けてくれたのです。
 そして、当然変人扱いされました。そりゃそうです。初対面の人間追いかけて屋上から自殺未遂は変人以外の何者でもありません。どうすればいいか分からず、困り果てた末泣き出したら可哀想な子と思ったかは知りませんが、一緒にお弁当食べてくれました。泣けば何とかなると悪い癖がついたのは明らかにこの時からです。
 そこから、小カトーとの妙な交流が始まりました。
 何故か空から落ちてきては消えていくのですが、人のログ見てもよく分からなかったので星見司の質問会に質問出したり、昔小カトー出ていたAの魔法陣のログ読んだり、人に相談に行ったりしました。彼呼んでいるのどうも私だけらしいので、どう接していいか分からず、いつでも突撃しては撃沈していました。そして撃沈して落ち込んでいるのを周りから慰められるのが習慣となりました。嫌な習慣です。知人にログ見せたら「デレヘコ?」(デレデレしててすぐヘコむ)と言われました。否定できません。

 こんな人でも何とか試練にまで漕ぎつけたのは、ひとえに小カトーが性格よかったからだと思います。どう接していいか分からず明らかに挙動不審だったPCに付き合ってくれたのは性格いいと言う以外ありません。可哀想な子と思われたのかも分かりませんが、まあそれも優しさだと言う事で。
 試練はちょうどバレンタイン戦役の後でした。テンダイスの更新を読み、小カトーが戦闘に出ていて凍り、問い合わせた所私が呼んでいる小カトーだと分かったので心配していたら、案の定、死んでいました……。何度もぶり返しているいじけ癖がまたもや出て、いじけて何もできなかった事に落ち込み、人様に迷惑かけた事に落ち込み。またもやいじけ、どうすればいいか分からない日が続きました。そんな中、何気なくログリンク集の掲示板を見て、「小カトー助かったそうですよ!!」のコメントを呼んで目が点になりました。
 何度も述べている通り、この人いじけやすく故に打たれ弱い、その上いじけだすと周りが全く見えなくなるので、情報収集とか全くしていなかったのでした。バレンタイン戦役前後で死んだACEを復活させる大規模エースゲームが行われたと言うのはその時になって初めて知り、ありがたさと申し訳なさでいっぱいになりました。補修枠をいただいていたので、その時に会いに行きました。小カトーはアイドレスの事全く覚えておらず、PCの事もきれいさっぱり忘れていましたが、元気な上私の知っている小カトーのままだったので安心しました。
 偶然に助けられて2時間ゲーム枠が取れ、初めて普通のデートをしてると浮かれている間に試練突破できました。
 試練の後が本当の試練と言う事か、今はどっちが振り回しているのか分からない日々が続いていますが、それでも幸せです。できればこの幸せが長く続く事を心より祈りながらSランクエンドを目指すのです。

(文字数2999文字)

古島三つ実@羅幻王国@護民官さん依頼SS

 秋の園にて漢が二人


 天晴れとも言うべき晴天の下。
 二人の漢が秋の園を歩いていた。
 筋肉隆々な二人の漢は、兄はセイ、弟はファイと言った。
 真の漢はこの筋肉の素晴らしさを背で語るものであり、隠すなど言語道断。故に、この兄弟は褌で歩いていた。
「ほーっっ」
 兄弟は歓心して辺りを見回していた。
 秋の園の名物は紅葉。赤の深いグラデーションが彩る道は何とも言えず風流なものであった。
 真の漢というものは、価値の分かるものの事を言う。

 さらさら。

「む?」
 兄弟が音のする方向を見た。
 川が流れていた。
 川の水は美しい。時々流れる川は岩に当たり、水しぶきを上げる。
キラキラキラキラ。
「おお、あそこがいい!」
「うむっっ!!」
 兄弟は喜んで川の方向まで走っていった。


/*/


 二人は褌を脱ぎ去り、川に浸した。
 ジャブジャブと洗う。
 川の上流らしく、流れはやや速いが、その分汚れもきれいに落ちた。
 見事な紅葉の下、美しい川で褌を洗う。
 風流だ、実に風流なものであった。
「兄者、ここは褌を洗濯するのに最高の環境だな!」
「ああ!」
 兄弟はばちゃばちゃと水しぶきを飛ばしながら褌を一心に洗っていた所。


「◇*#$%&!!?★○!?」


 文字にするには何と字を当てればいいか困るような謎の大声が聞こえた。


「むっ?」
 兄弟は下流の方向を見た。
 何やら集団がいる。秋の園の散策にでも来たのであろうか。
 あ、婦女子が何人か倒れた。
 兄弟は一見ただの全裸であるが、心は全うな騎士の精神を持ち合わせている人物である。
「兄者! 人が倒れている!」
「いかん! たすけねば」
 当然、婦女子の危機を放っておくような真似はしないのであった。
 兄弟は、ざぶんと水しぶきを上げて飛び降りた。
 ……褌を手に持って。
 水しぶきが下流に飛び散る。
 何故か悲鳴が聞こえた気がしたが、人命優先なので置いておく事にした。


/*/


 兄弟が下流に飛び降りると、集団は驚愕したような顔をしていた。
 そうか、そんなに筋肉が美しいか。
 兄弟はそう合点し、見回した。
 金髪の少女や灰色の髪の少女、茶色い髪のバンダナをした少女が倒れている。
「ご、ご兄弟なにしてんですか……! とりあえず……おひさしぶりですが……!」
 久しぶりにになし国の瑠璃に声をかけられたが、今は人命救助が先である。
「もう大丈夫だ」
 セイはそう優しく言うと、倒れているバンダナの少女をふわりと抱きかかえた。
 可哀想に、何故このような事になったのか。
 彼女の額に湿った褌を乗せた。
 何故か大声が聞こえているのは戦争傷害だろうか。こんなワビサビのある場所で位戦いを忘れられればいいのに。戦争とは悲しいものだ。
「さあ、彼女を」
「行くぜ」
 兄弟は少女を大事に抱えると、せいやせいやと掛け声を掛けながらどこか休める場所へと運んで行こうとした。
「待ってあなた方が近づくと余計大変なことに!」
 少女を運ぼうとする所を割り込まれた。割り込んだ男は先程からずっと大声で叫んでいるが、疲れているのだろう。とりあえずバンダナの少女は置いて運んでいく事にした。
「ご兄弟、せめてふんどしだけでも身に着けてー! その姿は女性には刺激が強すぎますーっ」
 人命救助に何故格好をつける必要があるのだろうか。
 瑠璃が叫んでいるがとりあえず放っておいた。
 運んでいった先で男を下ろすと、とりあえず様子を見てみた。
 先程からずっと叫んでいるが別に脈は正常のようだ。
「ご兄弟ー。まってくださーい」
 瑠璃が走って追いかけてきた。
 おお、彼女はいつも仲間思いだから、今回も叫んでいる男が心配になったのであろう。
 仲間思いなのはいい事だ。
 兄弟はそう納得して彼女の方を振り返った。
「どうしたんだぜ?」
「ああ。久しぶりだ」
「はい、おひさしぶりです。どちらまでその方を連れてかれるのでしょうか?」
「この先には、男だけの大陸があるという」
「夢を追いかけてみようかと」
 この疲れている男もあの伝説の大陸に行けば、恐らく元に戻るであろう。
 そう考えての親切なのだが、やはり女には分からないものなのだろうか。
「と、とにかく、そこまで行かなくても。コテージに行けば恐らく元気になりますよ」
 瑠璃は少しどもりながらもそう言った。
「そうか」
 兄弟は納得した。
「それとご兄弟、その肉体美はすごすぎて見慣れていない方は倒れてしまいます。お願いですから、服を、せめて褌だけでもつけて下さい」
 瑠璃はぷいと顔を赤らめて明後日の方向を見る。
 うむ。美しいと言う事は罪なものらしい。
「善処する」
 とりあえず瑠璃についていく事にした。
 コテージには人が集まり、何やらいい匂いも漂っていた。
「涼華さんと晋太郎さんが先程買い物に行ってらっしゃったから、ご馳走ができてますよ。きっと」
「おー」
 食事とは皆で食べるものである。
 兄弟は瑠璃にうながされるままコテージに入っていった。
 彼女の言った通り、心なしか疲れた男も元気になったような気がする。
 いい事だ。兄弟はそう思う事にした。

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