2008年02月
- 2008/02/29 カイエ@愛鳴藩国さん依頼SS
- 2008/02/27 無題
- 2008/02/27 チョコレートSS(らしいもの)
- 2008/02/15 嘉納@海法よけ藩国さん依頼SS
- 2008/02/07 龍鍋 ユウ@鍋の国さん依頼SS
- 2008/02/04 金村と小カトーのこれまでの話
- 2008/02/01 SW-M@ビギナーズ王国さん依頼SS
カイエ@愛鳴藩国さん依頼SS
家がある。
しかし傍から見るとそれは決して家には見えない。
これを何だろうと考えると、サイコロ。そう、巨大なサイコロに見えるのである。
バルクはこの家をこよなく愛していた。
少々地味だが、転がせば窓の位置もドアの位置も思いのままにできる。
転がしても家具には魔法がかけてある。すぐに定位置に戻るであろう。
バルクは今日は大事な客人がやってくるといそいそと準備をしていた。
/*/
「欠陥住宅だな」
初めて家を見せたのはバロであった。
バロはとてもいい笑顔である。
「そうですか?」
「そうだ。いちいち家に動かれたらかなわん」
「扉を下にすれば、絶対誰も入ってこれないですよ」
「敵が来たら殴ればいいだろう」
「転がせばいい運動になります」
「そんな結滞な運動マイトにでもさせればいいだろ」
……どちらも言っている事はおかしいが、バルクにとってはやや不利のようである。
それ以降出会った人を捕まえては家を自慢してみたが、何故か全員に引きつった笑顔を浮かべられた。
別に誰にも迷惑かけていないつもりなのに。
バルクは首を傾げつつ、日が傾いてきたので家をゴロリとひっくり返した。
中身も自分もゴロリと転がる。
窓はちょうど西が6の目になった。
/*/
人に久しぶりに家を見せる事になったのでバルクは嬉しそうに指を動かしていた。
ポットは程よくお湯が沸き、茶器の準備も上々。
後は客人が来るのを待つばかり。
そうバルクが悦に入っている時だった。
「バルク様、ミーアです。入れてください」
客人……ミーアの声である。
窓から顔を出すと、ミーアはこの家のどこが入り口なのだろうとウロウロしていた。
バルクに気付き、ミーアは手を振った。
「すみません。直ぐ開けます」
バルクはよっこいしょと家を転がした。
「おじゃましますー」
ミーアはややびっくりしたようだが笑顔で家に入ってきた。
「こんにちは、お邪魔しますバルク様」
「ええ。いらっしゃい。良くここがわかりましたね。地味に作ったんですが」
ミーアはやや微妙な顔をしたが、バルクは気にしない事にした。
何故か自分の家を見た人が皆こんな顔をするのだから。
おかしい、普通に地味だが便利に作ったのに。
バルクはそう暢気に考えたが、まあやめた。
「昨日は楽しかったです」
「それは良かった。風邪はひいていませんか?」
昨日の遠出……鯨を見に二人で鳥になって遠出……はどうも喜んでもらえたらしい。
「はいお陰さまで。これありがとうございました」
ミーアは持って来ていたバルクの上着を返した。
きちんと折りたたんである。
「ああ。そう言えば忘れていました」
バルクは笑った。
ミーアも嬉しそうに笑った。
「お礼といってはなんですが、アイスクリームいっしょに食べませんか?」
ミーアは嬉しそうに言った。
上着と一緒に持ってきたらしいバスケットには、アイスクリームが入っているらしい。
「いいですね。私はお茶でもお出しします」
「ありがとうございます」
バルクは用意していた茶器に命じた。
ティーポットは踊りながらお茶を作り始めた。
/*/
「バルク様はこちらにはお一人でおすまいですか?」
ミーアはお茶をふうふうと冷ましながら訊いた。
「ええ。なぜか皆嫌がって……」
バルクはミーアからもらったアイスクリームをすくいながら答えた。
「おもしろいお家ですね」
「安全には気を使っています。」
「なるほど」
「また、日当たりも日によってかえられますし」
「さっきみたいに転がるんですね」
ミーアの言葉にバルクは黙った。
どうもそこが他の人間がこの家を嫌がる一番の理由なような気がしたのだ。
ミーアは少し「しまった」というような顔をした。
「……まあ、少しの欠点はあります」
「……すみません」
「? いえいえ」
ミーアは少し考えた後、にこりと笑って言った。
「楽しくていいと思います、私は」
「皆がそう思うといいのですが。バロは大笑いをして欠陥住宅だと」
「他の方はなんと?」
「マイトはいいトレーニングになると。バナマシは乗り物は嫌いだと近寄りません。まったく、困ったものだ」
バルクはそう言い溜め息を付くと、ミーアはにこにこと相槌を打った。
「面白いですね、みなさんの感想がそれぞれで」
「みんな顔は同じなんですよ。ひきつってて」
「それはまた……」
「扉を下にすれば、絶対誰も入ってこれないのに」
「確かにそうですね」
「ええ」
ミーアの言葉に、バルクは少し笑った。
どうも彼女は自分を慰めてくれているらしい。
ミーアは再度笑った。
「私は好きですよ、このお家」
「はい」
/*/
家がある。
しかし傍から見るとそれは決して家には見えない。
これを何だろうと考えると、サイコロ。そう、巨大なサイコロに見えるのである。
バルクはこの家をこよなく愛しているが、どうも人はそれを「変」と言うらしい。
しかし、今回賛同してくれた人ができたのだ。
またお茶を一緒にしよう。
バルクは今日も家をごろりと転がした。
日が窓からさんさんと入ってくる。
彼女が喜ぶといい。そうバルクは思った。
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無題
金村佑華 :こんにちはー、小笠原ゲームに来ましたー
芝村裕吏さん :記事どうぞ?
金村佑華 :【予約者の名前】0300058:金村佑華:FEG
【実施予定日時】2月27日/17:00~18:00
【ゲームの種別】小笠原ゲーム
【イベントの種別(時間):消費マイル】
・ミニゲーム1時間:10マイル
【召喚ACE】(※小笠原のみ)
・小カトー・タキガワ:非滞在:10マイル
【合計消費マイル】計20マイル
【参加者:負担するマイル】
・0300058:金村佑華:FEG:仮入学(既):20マイル
金村佑華 :あと質問よろしいでしょうか?
芝村裕吏さん :ええ
金村佑華 :・バレンタインSSに出ていた小カトーは私の呼んでいる小カトーでしょうか?
・もしそうだった場合、小カトーに私の芝村さんに送った加護は届いているのでしょうか?
・今回バレンタインデー用にチョコ持ってきたんですけれど渡して大丈夫でしょうか?
芝村裕吏さん :ええ>金村
芝村裕吏さん :ええ。
金村佑華 :了解しました
芝村裕吏さん :イベントは?
金村佑華 :試練でお願いします
芝村裕吏さん :2分ほどお待ちください
芝村裕吏さん :/*/
金村佑華 :

金村佑華 :渡せるか分かりませんが持って来たチョコです
芝村裕吏さん :ここは帝國墓地だ。
金村佑華 :空見上げてます(物騒な所に来たなあ…)*1
芝村裕吏さん :貴方は墓の前に立っている。
芝村裕吏さん :チョコを置いた。
金村佑華 :……ええっと、小カトーの、ですか?
芝村裕吏さん :ええ
金村佑華 :FEGのACEの時間犯罪者素子さん呼べますか?
芝村裕吏さん :ロックされている。
芝村裕吏さん :ここではログアウトと追加召喚ができない
金村佑華 :うう……ここには私以外誰もいませんか?
芝村裕吏さん :ええ
芝村裕吏さん :どうする?
金村佑華 :帝國基地なら本部があると思うのですが、そちらの方に行ってみます
金村佑華 :「すみませんー、誰かいませんかー?」声出して探してみます
芝村裕吏さん :”墓地” だよ。墓場。
金村佑華 :そうですか……墓地の出入り口行ってみます
芝村裕吏さん :入り口に来た。
芝村裕吏さん :衛兵が二人、立っている。
金村佑華 :「すみません、ここに死んだ人に会いに来たのですが、何があったか教えてもらえませんか?」頭を下げて訊きます
金村佑華 :「ニュースで大きな戦争があったと訊いたのですが」
芝村裕吏さん :衛兵:「戦死公報を見てはいかがでしょうか」
金村佑華 :戦死公報入手できますか?
芝村裕吏さん :ええ。
金村佑華 :入手して読みます。何が書いてありますか?
芝村裕吏さん :小カトー瀧川(FEG) 芥辺境藩国 戦死
芝村裕吏さん :それだけだ
金村佑華 :ナショナルネットに接続して情報を得る事はできますか?
芝村裕吏さん :ええ。
芝村裕吏さん :小カトーは緊急出撃に出て撃墜されている。*2
金村佑華 :ACEは呼べないそうですが、国に連絡取る事は可能ですか?
芝村裕吏さん :ええ
金村佑華 :国にいる時間犯罪者素子さんに連絡します
芝村裕吏さん :連絡をとった。
素子:「はい」
金村佑華 :「すみません、素子さんですか?」
金村佑華 :「今私、そちらに戻れないんですが」
素子:「ああ。そうみたいね」
素子:「しばらく前にセプテントリオンの奇襲があったみたい」
金村佑華 :「奇襲…ですか」
金村佑華 :「その時の状況って分かりませんか?」
素子:「サターンってしってる?彼がおそわれたみたい」*3
芝村裕吏さん :素子:「場所は・・・帝國墓地」
金村佑華 :「それって、何日前の話になるんですか!?」
素子:「2時間は前じゃないわね」
金村佑華 :「ショウ君、それに行ったんですか?」
素子:「なんのこと?」
金村佑華 :「えっと、セプテントリオンの奇襲に、小カトー巻き込まれた、その話ではなく?」
素子:「ロックされているんじゃないの?」
金村佑華 :「うう……あれ? ACE呼べないのに何でショウ君死んでるんだ?」
素子:「?」
芝村裕吏さん :早期終了の予感・・・
金村佑華 :「えっと、バレンタイン侵攻の時の状況教えてもらってもよろしいですか?」
芝村裕吏さん :素子は説明をはじめました。
芝村裕吏さん :/*/
芝村裕吏さん :はい。お疲れ様でした。
芝村裕吏さん :マイルは返還されます。
金村佑華 :ええーっっっ!!??
金村佑華 :状況聞けないままですか!?
芝村裕吏さん :状況はきけたよ。
芝村裕吏さん :ただしそれは試練ともなんとも関係がない。
芝村裕吏さん :試練失敗しました。
金村佑華 :試練って、小カトーに会うまでが試練だったのでしょうか?
金村佑華 :……うう、補修枠行きます
芝村裕吏さん :もう間に合わないかもね
金村佑華 :エースゲームですか……?
芝村裕吏さん :20分ある。裏面の展開を待ちなさい。
芝村裕吏さん :エースゲームも間に合わないと思う。
金村佑華 :裏面ですか???
金村佑華 :ええ―――――*4
芝村裕吏さん :だめだったようだ。
芝村裕吏さん :解散しましょう。お疲れ様でした。
金村佑華 :(シクシクシクシクシクシク)お疲れ様です……
*1:「墓地」と「基地」を読み間違えました。PCが来たのは「墓地」です。
*2:バレンタインデーにかのものの侵攻と戦う大規模戦闘がありました。質疑によると出撃していた小カトーはPCの呼んでいる小カトーだったようです。
*3:同日にあったサターンさんのプレイログより。素子さんに訊く時にバレンタイン戦闘と混ざって訳が分からなくなりました。
*4:本当に20分PCの裏面でしているゲーム終わるまで放置プレイでした。
*5:今回のプレイの一番の反省点はPLが小カトー生きていると信じられなかった所です。小カトー関わると知力が大幅に下がる癖をいい加減治さないと致命傷になると以前感じた通り、PLの負けがエースゲームで支払われる事となりました。反省点てんこ盛りで穴があったら入りたいと思いました。
芝村裕吏さん :記事どうぞ?
金村佑華 :【予約者の名前】0300058:金村佑華:FEG
【実施予定日時】2月27日/17:00~18:00
【ゲームの種別】小笠原ゲーム
【イベントの種別(時間):消費マイル】
・ミニゲーム1時間:10マイル
【召喚ACE】(※小笠原のみ)
・小カトー・タキガワ:非滞在:10マイル
【合計消費マイル】計20マイル
【参加者:負担するマイル】
・0300058:金村佑華:FEG:仮入学(既):20マイル
金村佑華 :あと質問よろしいでしょうか?
芝村裕吏さん :ええ
金村佑華 :・バレンタインSSに出ていた小カトーは私の呼んでいる小カトーでしょうか?
・もしそうだった場合、小カトーに私の芝村さんに送った加護は届いているのでしょうか?
・今回バレンタインデー用にチョコ持ってきたんですけれど渡して大丈夫でしょうか?
芝村裕吏さん :ええ>金村
芝村裕吏さん :ええ。
金村佑華 :了解しました
芝村裕吏さん :イベントは?
金村佑華 :試練でお願いします
芝村裕吏さん :2分ほどお待ちください
芝村裕吏さん :/*/
金村佑華 :

金村佑華 :渡せるか分かりませんが持って来たチョコです
芝村裕吏さん :ここは帝國墓地だ。
金村佑華 :空見上げてます(物騒な所に来たなあ…)*1
芝村裕吏さん :貴方は墓の前に立っている。
芝村裕吏さん :チョコを置いた。
金村佑華 :……ええっと、小カトーの、ですか?
芝村裕吏さん :ええ
金村佑華 :FEGのACEの時間犯罪者素子さん呼べますか?
芝村裕吏さん :ロックされている。
芝村裕吏さん :ここではログアウトと追加召喚ができない
金村佑華 :うう……ここには私以外誰もいませんか?
芝村裕吏さん :ええ
芝村裕吏さん :どうする?
金村佑華 :帝國基地なら本部があると思うのですが、そちらの方に行ってみます
金村佑華 :「すみませんー、誰かいませんかー?」声出して探してみます
芝村裕吏さん :”墓地” だよ。墓場。
金村佑華 :そうですか……墓地の出入り口行ってみます
芝村裕吏さん :入り口に来た。
芝村裕吏さん :衛兵が二人、立っている。
金村佑華 :「すみません、ここに死んだ人に会いに来たのですが、何があったか教えてもらえませんか?」頭を下げて訊きます
金村佑華 :「ニュースで大きな戦争があったと訊いたのですが」
芝村裕吏さん :衛兵:「戦死公報を見てはいかがでしょうか」
金村佑華 :戦死公報入手できますか?
芝村裕吏さん :ええ。
金村佑華 :入手して読みます。何が書いてありますか?
芝村裕吏さん :小カトー瀧川(FEG) 芥辺境藩国 戦死
芝村裕吏さん :それだけだ
金村佑華 :ナショナルネットに接続して情報を得る事はできますか?
芝村裕吏さん :ええ。
芝村裕吏さん :小カトーは緊急出撃に出て撃墜されている。*2
金村佑華 :ACEは呼べないそうですが、国に連絡取る事は可能ですか?
芝村裕吏さん :ええ
金村佑華 :国にいる時間犯罪者素子さんに連絡します
芝村裕吏さん :連絡をとった。
素子:「はい」
金村佑華 :「すみません、素子さんですか?」
金村佑華 :「今私、そちらに戻れないんですが」
素子:「ああ。そうみたいね」
素子:「しばらく前にセプテントリオンの奇襲があったみたい」
金村佑華 :「奇襲…ですか」
金村佑華 :「その時の状況って分かりませんか?」
素子:「サターンってしってる?彼がおそわれたみたい」*3
芝村裕吏さん :素子:「場所は・・・帝國墓地」
金村佑華 :「それって、何日前の話になるんですか!?」
素子:「2時間は前じゃないわね」
金村佑華 :「ショウ君、それに行ったんですか?」
素子:「なんのこと?」
金村佑華 :「えっと、セプテントリオンの奇襲に、小カトー巻き込まれた、その話ではなく?」
素子:「ロックされているんじゃないの?」
金村佑華 :「うう……あれ? ACE呼べないのに何でショウ君死んでるんだ?」
素子:「?」
芝村裕吏さん :早期終了の予感・・・
金村佑華 :「えっと、バレンタイン侵攻の時の状況教えてもらってもよろしいですか?」
芝村裕吏さん :素子は説明をはじめました。
芝村裕吏さん :/*/
芝村裕吏さん :はい。お疲れ様でした。
芝村裕吏さん :マイルは返還されます。
金村佑華 :ええーっっっ!!??
金村佑華 :状況聞けないままですか!?
芝村裕吏さん :状況はきけたよ。
芝村裕吏さん :ただしそれは試練ともなんとも関係がない。
芝村裕吏さん :試練失敗しました。
金村佑華 :試練って、小カトーに会うまでが試練だったのでしょうか?
金村佑華 :……うう、補修枠行きます
芝村裕吏さん :もう間に合わないかもね
金村佑華 :エースゲームですか……?
芝村裕吏さん :20分ある。裏面の展開を待ちなさい。
芝村裕吏さん :エースゲームも間に合わないと思う。
金村佑華 :裏面ですか???
金村佑華 :ええ―――――*4
芝村裕吏さん :だめだったようだ。
芝村裕吏さん :解散しましょう。お疲れ様でした。
金村佑華 :(シクシクシクシクシクシク)お疲れ様です……
*1:「墓地」と「基地」を読み間違えました。PCが来たのは「墓地」です。
*2:バレンタインデーにかのものの侵攻と戦う大規模戦闘がありました。質疑によると出撃していた小カトーはPCの呼んでいる小カトーだったようです。
*3:同日にあったサターンさんのプレイログより。素子さんに訊く時にバレンタイン戦闘と混ざって訳が分からなくなりました。
*4:本当に20分PCの裏面でしているゲーム終わるまで放置プレイでした。
*5:今回のプレイの一番の反省点はPLが小カトー生きていると信じられなかった所です。小カトー関わると知力が大幅に下がる癖をいい加減治さないと致命傷になると以前感じた通り、PLの負けがエースゲームで支払われる事となりました。反省点てんこ盛りで穴があったら入りたいと思いました。
チョコレートSS(らしいもの)

今日のおやつ
・トリュフ
/*/
金村、バレンタインデーに向けてチョコレートを作っていた。
が。
「…………」
出来上がったのは、チョコレートで作った「チョコレートだったもの」だった。
金村、何か黒くてうごうごしているモノを見て凍った。
「何コレ!? こんなもの渡せる訳ないじゃない!!」
黒くてうごうごしているモノを見て金村は泣いた。
バレンタイデー、間に合わない……。
とりあえず黒くて(略)を処分した。
またチョコレートを作り始めた。
「…………」
次に出来上がったのは、チョコレートで作った「可哀想なチョコレート」であった。
金村、自分のお菓子作りの才能のなさにまた涙した。*1
こうして、バレンタインデーまでに試行錯誤したが、到底渡せるレベルのものは出来上がらなかったのである。*2
が、幸か不幸か、また小笠原に出かける機会ができた。
金村、その小笠原に全てをかける事にした。
形は本当にいびつだが、何とか食べられるものが出来上がった。
いそいそラッピングし、出かける事にした。
食べてもらえるかは、後は運の問題である。
/*/
*1:コチラで化学兵器(ケミカルウェポン)を作り、お菓子作りの才能のなさを遺憾なく発揮している。ちなみに普通のご飯は食べられるレベルのものを作れるが、お菓子作りになるとレシピ通りに作っても素晴らしいレベルで失敗する。歯ごたえのするホットケーキを作ったのは後にも先にもコイツだけだと思われる。
*2:ちなみにバレンタインデーは上記の通り渡せるレベルのものが作れないのでお酒を芝村さんに贈った。そういや、小カトー用に何か贈った方がよかったのだろうかと考えたが、直接渡しに行った方がいいやと思ったので今回渡す事にした。
嘉納@海法よけ藩国さん依頼SS
純子は魔法陣の円から浮かび上がった。
顔を上げると、よく見知った顔と、知らない顔二人。
純子はいつものように微笑んだ。
また会えたと微笑んだ。
「えーと、純子さん、一緒にいるのは、友達と呼ぶと涙が出そうな比嘉君、良い奴でなかったらアウトだからセーフだよ」
嘉納はいつものように純子に気遣いながら、知らない顔を紹介した。
純子が知らない顔……比嘉劉輝を見ると、彼はあたふたとした顔をしていた。
「だ、大丈夫ですか?」
いきなり自分が魔法円から出てきたので驚いたのだろう。
純子はいつものようににこにこと笑った。
「はい」
嘉納は自分を気遣って寄ってきた。
「ワープ酔いですな、水でうがいします?」
その言葉に比嘉は反応する。
「え、ワープって酔うんですか?」
「いや、適当に言っただけ。だまされたー」
二人はキャッキャキャッキャとはしゃいでいた。
スイトピーと呼ばれた白い人は憮然とした顔をしていたが、純子にはこの二人が微笑ましく見えた。
いつものようににこにこ笑ったが、嘉納には怒って見えたらしい。
怪訝な顔でこっちを見た。
「怒ってる?」
今度はしょげた顔をして見せた。
純子は首をゆっくり振った。
「何が、ですか?」
「いや、ごめん、ちと最近あえなかったりだから。えーと、手、にぎってもいいかなあ」
子供みたいだと純子は思った。
純子はにこにこ笑いながら、手を差し出した。
嘉納は途端に嬉しそうな笑顔を浮かべ、純子の手を握った。
こうして、二人は並んで歩いた。
今日は、お月見。
お月見の為に用意をしようと、そう嘉納は純子に言った。
/*/
お月見の用意をしようと、家庭科室に赴いた。
「ういー、純子さん、団子と白玉どっちが好きですか? どっちでも作れるようになったんです、最近」
嘉納の言葉に、純子は首を傾げた。
「二つには、どんな違いがあるんですか?」
「んー、白玉だと、そうですねえ。冷たくてつるつるで、それと今日みたいな時はシロップをかけてと美味しいです。団子はむっちりもにもにゅで、あんこや、美味しいたれでもふもふした食感がきもちいです」
嘉納の手振り身振りして説明する様に、純子は微笑んだ。
「どちらでもよさそうですね」
横で比嘉は感心したように嘉納を見た。
「嘉納さん、料理得意なんですね」
「これからの男はハイッブリット大事なのだよ、比嘉君」
そう言いながら嘉納は材料を広げ始めた。
「じゃあ、白玉にしましょうか。簡単だし、見た目にきれいだから」
その言葉に純子はうなずいた。
嘉納は笑いながら料理の準備を始めた。
純子は横でそれを見ていた。
純子はいつものようににこにこ笑いながら嘉納に聞いた。
「どう、つくるんですか?」
「まあ、基本はこの白玉粉に、水をゆっくりといれて、混ぜます。少しずついれるのがこつです、というわけで、ボクが水を入れるので純子さんこねてください」
純子は言われた通りにボールに入れた白玉粉を見て、首を傾げた。
どうやってこねるのかが分からないのである。
後ろで何やら比嘉とスイトピーが話をしているが、今は聞かない事にした。
「どうやってこねるのですか?」
「あー、こうやって、指先で少しずつ混ぜるように」
嘉納がそう純子に教えていたら、どうも話が終わったらしい。比嘉が近付いてきた。
「……嘉納、ちょっといいか?」
「いいよ」
嘉納は純子に謝った後、廊下に出て行った。
純子はにこにこ笑いながら、ボールの白玉粉をこね続けた。
それを憮然とした顔でスイトピーは見ていた。
/*/
もう夜である。廊下には誰も人がいない。
「嘉納、あの人ってお前の婚約者……で良いんだよな?」
比嘉がぽつりと言った。
「なんか、隠してないか?」
「そうなってるね、ちなみに見合いだ、誘拐されそうになったおっと問題になるから秘密な。まあ、まて言いたいことはわかる、俺は変人だ、実力もない、大抵の人間は俺の言動とかは眉をひそめる」
嘉納は言った。
今頃は家庭科室で白玉粉をこね続けているであろう純子を思い浮かべた。
いつものようににこにこした笑顔。
「それを笑っているというのはうれしいが変だ、どっちでもいいというのはで、比嘉君、何か思うことがあるのだろう、言ってくれ」
「今、スイトピーが、一言で言えば変だ、と言ってきた。あっと、俺の観察眼は死んでる。違和感にさえ気付かなかったんで当てにするなよ……どう思う?」
「うん、信用してないから安心しろ、親の仇とかいて親友の中だ。あの白いお嬢さんは正しいんだろう」
家庭科室の明かりを少しだけ見た後、嘉納は続けた。
「色々考えられる、もしかしなくても望まない事なのかもしれない、それなら俺は何をしてやれるかな、比嘉君」
「聞くまでもないが聞いておこう。どうする?いや、お前はどうしたい?」
比嘉の問いに、嘉納ははっきりと言った。
「考えるまでもないだろうが、相棒。ああ、玉砕コンビ、力の一号の名にかけて、彼女の幸せの為に、本当の笑顔を」
その言葉に比嘉は苦笑した。
その言葉はあまりに彼らしかったのだから。
「とりあえず当面は……ってああ! プリン忘れてたー!」
そのまま家庭科室に飛んで帰った。
今度は嘉納が苦笑をする番だった。
/*/
家庭科室に戻ると、相変わらず純子は白玉粉をこねていた。
指はふやけているが、それでもやめずにいた。
「純子さん、ありがとう、次はお湯を沸かして。ふやけた指もやわからかそうですてきだね」
純子はその言葉でようやくボールから離れたが。
今度はお湯を沸かす事ができずにいた。
「ゆっくりでいいぜ、純子さん、お月様は逃げないから」
そう言いながら、嘉納はまごつく純子を励ました。
彼女が自分から助けを求められるよう、彼女が自分で意思表示ができるよう。
その光景を先ほどからずっと見続けていたスイトピーが、ついに我慢できずに声を荒げた。
「彼女は病人よ。病院につれていったほうがいい」
その言葉に、嘉納は悲しそうな顔をした。
「……そばにいてやりたいってのは、だめかなあ、スイトピーさん」
スイトピーは何も答えなかった。
そのまま家庭科室を出て行ってしまった。
純子は、ずっとにこにこ笑いながら、お湯を沸かせずにガス台の前に立っていた。
嘉納は彼女の手を取り、ガスをつけてあげた。
「お湯が沸いたら、次は何をすればいいんですか?」
純子は言う。
「えーと、だなあ、次は沸かしたお湯に白玉をスプーンでいれて」
嘉納の言葉に、純子は次々とこねた白玉粉を鍋に入れていった。
「嘉納、料理はいいから……」
スイトピーを見失い、途方に暮れる比嘉が言う。
嘉納も、純子を「ごめん」と言って抱きかかえた。
/*/
「俺は白い人に失望されるたちだけど、純子さん、俺はあんたを助けたいよ」
抱き上げた純子に嘉納はそうもらした。
純子は微笑んだ。
「私はもう助かってますよ」
「まだまだ、心も助かって、もしかしなくても、俺を張り飛ばすぐらいになって、それが幸せってもんさ」
嘉納はそう言った。
純子は、嘉納がしたいようにさせようと、そう思った。
彼の近くが、居心地良かった。
結局、どうにか医者に見せたが、精神に異常はないと判断された。
龍鍋 ユウ@鍋の国さん依頼SS
「二人はラブラブで出発してるねぇ」
ニコニコとしながら龍鍋ユウが笑った。
「いいですよね」
竹内優斗も相槌を打つ。
二人は仲良くしている田鍋とよたろうと若宮康光の二人を観覧車に入れ、二人を鑑賞していた。ちょうど自分達の前の観覧車に二人は乗っているのである。
幸せと言うものは実にいい。
空気が和むのである。
観覧車が回る。浮かび上がる。景色もよく晴れている為、見晴らしが大変いい。
「竹内君も、そんな機会があった時の為に気の利いたセリフ、考えるといいかもよ」
龍鍋はからかうように言った。
竹内は少しだけうっとりと上を見た後笑った。
「だめですよぅ僕は」
「ええーそうかなぁ」
龍鍋は言う。
竹内君、そんな本人が思うほど格好悪くないのに。
素でそう思った。
「思うだけでも楽しいんじゃないかな? ほら、見てごらんあの星空を……みたいなカンジで」
龍鍋は劇がかった手振り身振りをし、空を指差した。
指差した先には、青い空が広がっている。
竹内は少し苦笑した。
そんなに褒めてくれる程魅力があるとは、自分では思えなかったから。
「僕、きっと好きな人の前では何も言えないですから」
顔を赤らめて言う竹内に、龍鍋はにっこりと笑った。
「うんうん、そういうのもいいねぇ というか上の二人も案外そんな感じなのかも、いま」
二人が丁度斜め上を見ると、何故か微妙に揺れていた。
観覧車は回る。浮かび上がる。
丁度高さが学校が見える所まで浮かび上がってきた。
龍鍋は「オー」と言って学校を見上げた。
箱庭みたいだ。そう思った。
「いい眺めだねぇ」
そう竹内に振ったが。
……竹内はとよたろうと若宮の出歯亀をしていた。
龍鍋は少し吹き出した後、「あはは、竹内君。それ以上はもう見ちゃだめだよー」と言って引き剥がした。
丁度上の二人が抱き合っているように見えたが、これ以上は野暮と言うものである。
龍鍋の表情を読み取ったのか、竹内はキョトンとした顔をした。
「なにかあったんですか?」
竹内が言う。
龍鍋はちょうどピンク色に見える学校を眺めている所だった。
龍鍋もキョトンとした顔をした。
「何か? ああ、夕焼けの学校で?」
「いえ、なにかその、他人行儀で」
「ほむほむ」
龍鍋は席を移動した。
竹内の隣に座る。
少しだけ上を見た。
上の二人はうまくいっているらしい。それはとてもよかった。
そう思いながら竹内をもう一度見て、のほほんと笑った。
「……あの二人がもし結婚式とかなったら一緒に参加しない? と聞こうと思って、それ言おうかどうか迷ってたの。でもまだそんな事言うの早いかなぁとか思ってねぇ」
その言葉に、竹内は笑った。
「結婚式、あるならいきたいですね」
「うん、その時はぜひ、それでこの観覧車エピソードを友人代表で話すのさ。お見合いからここまで来たってのもすごい話だよねぇ。ひょんな事からってのはあるもんだ」
「そうですね。もてない男同士ならんでやりますか」
龍鍋はあははと笑った。
観覧車が回る。浮かび上がる。
あともう少しでてっぺんにまで上がる。
二人はのんびりと上のカップルがうまく行くよう話していた。
穏やかな空気が二人を包んでいた。
ニコニコとしながら龍鍋ユウが笑った。
「いいですよね」
竹内優斗も相槌を打つ。
二人は仲良くしている田鍋とよたろうと若宮康光の二人を観覧車に入れ、二人を鑑賞していた。ちょうど自分達の前の観覧車に二人は乗っているのである。
幸せと言うものは実にいい。
空気が和むのである。
観覧車が回る。浮かび上がる。景色もよく晴れている為、見晴らしが大変いい。
「竹内君も、そんな機会があった時の為に気の利いたセリフ、考えるといいかもよ」
龍鍋はからかうように言った。
竹内は少しだけうっとりと上を見た後笑った。
「だめですよぅ僕は」
「ええーそうかなぁ」
龍鍋は言う。
竹内君、そんな本人が思うほど格好悪くないのに。
素でそう思った。
「思うだけでも楽しいんじゃないかな? ほら、見てごらんあの星空を……みたいなカンジで」
龍鍋は劇がかった手振り身振りをし、空を指差した。
指差した先には、青い空が広がっている。
竹内は少し苦笑した。
そんなに褒めてくれる程魅力があるとは、自分では思えなかったから。
「僕、きっと好きな人の前では何も言えないですから」
顔を赤らめて言う竹内に、龍鍋はにっこりと笑った。
「うんうん、そういうのもいいねぇ というか上の二人も案外そんな感じなのかも、いま」
二人が丁度斜め上を見ると、何故か微妙に揺れていた。
観覧車は回る。浮かび上がる。
丁度高さが学校が見える所まで浮かび上がってきた。
龍鍋は「オー」と言って学校を見上げた。
箱庭みたいだ。そう思った。
「いい眺めだねぇ」
そう竹内に振ったが。
……竹内はとよたろうと若宮の出歯亀をしていた。
龍鍋は少し吹き出した後、「あはは、竹内君。それ以上はもう見ちゃだめだよー」と言って引き剥がした。
丁度上の二人が抱き合っているように見えたが、これ以上は野暮と言うものである。
龍鍋の表情を読み取ったのか、竹内はキョトンとした顔をした。
「なにかあったんですか?」
竹内が言う。
龍鍋はちょうどピンク色に見える学校を眺めている所だった。
龍鍋もキョトンとした顔をした。
「何か? ああ、夕焼けの学校で?」
「いえ、なにかその、他人行儀で」
「ほむほむ」
龍鍋は席を移動した。
竹内の隣に座る。
少しだけ上を見た。
上の二人はうまくいっているらしい。それはとてもよかった。
そう思いながら竹内をもう一度見て、のほほんと笑った。
「……あの二人がもし結婚式とかなったら一緒に参加しない? と聞こうと思って、それ言おうかどうか迷ってたの。でもまだそんな事言うの早いかなぁとか思ってねぇ」
その言葉に、竹内は笑った。
「結婚式、あるならいきたいですね」
「うん、その時はぜひ、それでこの観覧車エピソードを友人代表で話すのさ。お見合いからここまで来たってのもすごい話だよねぇ。ひょんな事からってのはあるもんだ」
「そうですね。もてない男同士ならんでやりますか」
龍鍋はあははと笑った。
観覧車が回る。浮かび上がる。
あともう少しでてっぺんにまで上がる。
二人はのんびりと上のカップルがうまく行くよう話していた。
穏やかな空気が二人を包んでいた。
金村と小カトーのこれまでの話
*金村佑華
FEGの文族。タキガワスキー。滝川一族のストーカー…追っかけ歴うん年。性格は無茶苦茶マイナス思考であり、人に蹴られないと前に進めない困った人。タキガワ関わるとぐるぐるぐる症候群勃発して頭悪くなる事3割増。
*小カトー・タキガワ
金村の思い人。毎回空から落ちてきて金村と出会って交流をしてきたが、世界や歴史が壊れる事を恐れて金村を思いっきり避けていた。非常に大人びて律儀かと思ったら一転、非常に子供っぽくてオバカな性格も見え隠れする少年である。金村ぐるぐるのトリガーだが本人には自覚なし。
*初の小笠原
金村、小カトーと出会う。うっかり怪我させた挙句に変人扱いを受けるが、どうにか持ってきた弁当を食べてもらう事に成功する。

イラスト:鍋谷いわずみ子@鍋の国さん
評価値:+1+1
*2度目の小笠原
金村、小カトーと再会。思わず小カトーの事を知っていた事をしゃべってしまい、何とか辻褄合わせをしようとして言い訳しまくりやや電波と思われるものの、「サンクス」と言われる。持って行ったプリンを食べてもらえないうちに帰られてしまった。

イラスト:時野あやの@FEGさん
評価値:+1+1
*3度目の小笠原
金村、同行者の芹沢と一緒に秋祭りに出かける。小カトーとまったり遊ぼうと思ったのだが、小カトーの一言「もうすぐ穴塞がるから」発言で一転ぐるぐる状態に。思わずその場で告白してしまうがスルーされてしまう。ピドポーション買うかどうか本気で考え込む。

イラスト:矢神サク@レンジャー連邦さん
評価値:変動なし(同行者がいる為)
*のろけ大会
3回目の悲しい想いを投稿してみる。10ビターもらうが、その直後「のろけはACEにコピーされて配られる」と聞き撃沈。ぐるぐるぐる症候群勃発する。
評価値:変動なし(のろけ大会だった為)
*海法さんとお見合い
グリーンジャケットでご一緒した皆さんと一緒に海法さんとお見合い。まったり雑談するのかなと思ったらクリスマスを一人で過ごしたふみこの怒りと嫉妬により男性陣十字架に縛られ燃やされる。何故か小カトーも捕獲され十字架に縛られ燃やされる。小カトーの捕まった理由「いや、なんか彼女ができるから来いって」を聞いてぐるぐるぐる症候群勃発。参加者、参加ACEが金村以外全員焼死により、エースゲームにまで発展し、唯一の生き残りだった為にダイスを振る事となったが見事ファンブル。ACEの粋な計らいで何とか焼死者全員蘇生されたが、金村思わずその場で小カトーを殴ってしまう。ぐるぐるぐる症候群重症に陥る。
評価値:変動なし(お見合いだった為)
*クリスマスプレゼント
のろけ大会とほぼ同時期に小カトーにプレゼントを贈る。ビデオレターで小カトーの顔が腫れているのを読み、「この判定通ったの?」(エースゲームより。その直後大惨事が起こった為判定が流れたと思っていた)と金村冷や汗を流す。さらに小カトーの「もう会えないと思う」発言にそろそろ泣くの通り越して笑おうかと考え始める。ぐるぐるぐる症候群末期症状で泣いてるか笑っているか分からなくなる。
(ちなみに質疑によると顔が腫れていた理由は金村とは別件らしい。何ガアッタノヨ?)

評価値:変動なし(クリスマスプレゼントの返事の為)
*4回目の小笠原(正確には天領)
小カトーと初詣。小カトーがWTG通って帰る途中に襲撃に合い、小カトー負傷、入院。金村改めて告白し直し、ようやく小カトーの口から本音を聞く事に成功する。また、小カトーから何度もスルーされた理由「歴史が変わる」発言を後日考える事にする。

イラスト:和子@リワマヒ国さん
評価値:+1+1
*外伝・相談会(FEGにて)
小カトーの事について時間犯罪者素子とACE是空藩王に相談。「微笑青空と言う時間犯罪を犯せば可能」と言う答えをもらい、「好きならやっちゃいなさい」と素子に励まされ、ACE是空に脅され…励まされた。
評価値:変動なし(小カトー不在の為)
*5回目の小笠原(正確には天領)
前回入院させてしまった小カトーのお見舞い。小カトーに2回目の時に食べてもらえなかったプリンを食べてもらう事に成功するが、問答の末何故か金村小カトーに「キスして」と襲う展開に。小カトーの律儀な恋愛観を聞き、おでこチューを得る。なんか色々(魂とか鼻血とか)出る。
評価値:+1+1
そして試練へ……
………途中からおかしくね?
途中からぐるぐるぐる症候群勃発して開き直ったかのように押しまくってますネ。
FEGの文族。タキガワスキー。滝川一族の
*小カトー・タキガワ
金村の思い人。毎回空から落ちてきて金村と出会って交流をしてきたが、世界や歴史が壊れる事を恐れて金村を思いっきり避けていた。非常に大人びて律儀かと思ったら一転、非常に子供っぽくてオバカな性格も見え隠れする少年である。金村ぐるぐるのトリガーだが本人には自覚なし。
*初の小笠原
金村、小カトーと出会う。うっかり怪我させた挙句に変人扱いを受けるが、どうにか持ってきた弁当を食べてもらう事に成功する。

イラスト:鍋谷いわずみ子@鍋の国さん
評価値:+1+1
*2度目の小笠原
金村、小カトーと再会。思わず小カトーの事を知っていた事をしゃべってしまい、何とか辻褄合わせをしようとして言い訳しまくりやや電波と思われるものの、「サンクス」と言われる。持って行ったプリンを食べてもらえないうちに帰られてしまった。

イラスト:時野あやの@FEGさん
評価値:+1+1
*3度目の小笠原
金村、同行者の芹沢と一緒に秋祭りに出かける。小カトーとまったり遊ぼうと思ったのだが、小カトーの一言「もうすぐ穴塞がるから」発言で一転ぐるぐる状態に。思わずその場で告白してしまうがスルーされてしまう。ピドポーション買うかどうか本気で考え込む。

イラスト:矢神サク@レンジャー連邦さん
評価値:変動なし(同行者がいる為)
*のろけ大会
3回目の悲しい想いを投稿してみる。10ビターもらうが、その直後「のろけはACEにコピーされて配られる」と聞き撃沈。ぐるぐるぐる症候群勃発する。
評価値:変動なし(のろけ大会だった為)
*海法さんとお見合い
グリーンジャケットでご一緒した皆さんと一緒に海法さんとお見合い。まったり雑談するのかなと思ったらクリスマスを一人で過ごしたふみこの怒りと嫉妬により男性陣十字架に縛られ燃やされる。何故か小カトーも捕獲され十字架に縛られ燃やされる。小カトーの捕まった理由「いや、なんか彼女ができるから来いって」を聞いてぐるぐるぐる症候群勃発。参加者、参加ACEが金村以外全員焼死により、エースゲームにまで発展し、唯一の生き残りだった為にダイスを振る事となったが見事ファンブル。ACEの粋な計らいで何とか焼死者全員蘇生されたが、金村思わずその場で小カトーを殴ってしまう。ぐるぐるぐる症候群重症に陥る。
評価値:変動なし(お見合いだった為)
*クリスマスプレゼント
のろけ大会とほぼ同時期に小カトーにプレゼントを贈る。ビデオレターで小カトーの顔が腫れているのを読み、「この判定通ったの?」(エースゲームより。その直後大惨事が起こった為判定が流れたと思っていた)と金村冷や汗を流す。さらに小カトーの「もう会えないと思う」発言にそろそろ泣くの通り越して笑おうかと考え始める。ぐるぐるぐる症候群末期症状で泣いてるか笑っているか分からなくなる。
(ちなみに質疑によると顔が腫れていた理由は金村とは別件らしい。何ガアッタノヨ?)

評価値:変動なし(クリスマスプレゼントの返事の為)
*4回目の小笠原(正確には天領)
小カトーと初詣。小カトーがWTG通って帰る途中に襲撃に合い、小カトー負傷、入院。金村改めて告白し直し、ようやく小カトーの口から本音を聞く事に成功する。また、小カトーから何度もスルーされた理由「歴史が変わる」発言を後日考える事にする。

イラスト:和子@リワマヒ国さん
評価値:+1+1
*外伝・相談会(FEGにて)
小カトーの事について時間犯罪者素子とACE是空藩王に相談。「微笑青空と言う時間犯罪を犯せば可能」と言う答えをもらい、「好きならやっちゃいなさい」と素子に励まされ、ACE是空に
評価値:変動なし(小カトー不在の為)
*5回目の小笠原(正確には天領)
前回入院させてしまった小カトーのお見舞い。小カトーに2回目の時に食べてもらえなかったプリンを食べてもらう事に成功するが、問答の末何故か金村小カトーに「キスして」と襲う展開に。小カトーの律儀な恋愛観を聞き、おでこチューを得る。なんか色々(魂とか鼻血とか)出る。
評価値:+1+1
そして試練へ……
………途中からおかしくね?
途中からぐるぐるぐる症候群勃発して開き直ったかのように押しまくってますネ。
SW-M@ビギナーズ王国さん依頼SS
「ごめんね」
その一言で、彼女は涙を流した。
大丈夫、すぐに忘れられるから。
そのまま視界から彼女は消える。
それでいい。それで。
/*/
その日、バロが凄い形相でやってきた。
「約束を守らん男は男じゃない。死ね」
「ちょっと待って。何の事?」
バロの言っている意味が分からなかった。
バロは眉間に皺を寄せるばかりで、説明はしてくれなかった。
「自分の胸に聞け」
「だから何の事?」
そのままずっと押し問答をしていた。
その時。バルクが来た。
「彼女が……」
その瞬間。逃げようとした所を首根っこ掴まれた。
「彼女に謝れ」
「でも、僕にはここを離れられない理由が」
バロは何も言わずに僕を縛り始めた。
「ちょっ、バロ!?」
「会えば分かる」
そのまま僕は担がれた。
/*/
そのまま門の前に投げ出されたら、彼女がいた。
「ば、バルクさん! 何も縛らなくてもーって、バロさんも!」
バロはそのまま剣も一緒に投げた。
彼女は慌ててそれを受け取る。
「いいぞ。煮たいなら鍋も用意させるが」
「い、いえいえいえいえいえ! そんな、滅相もない! 話が出来れば大丈夫ですー!」
彼女はそう抗議しながら剣を鞘から抜いて僕を縛った縄を斬り始めた。
「ありがと。SW-Mさん。ひどいよバロ!」
「死ね。約束を破る男はいらん」
バロは僕の抗議を全く無視して、彼女に笑いかけた。
「煮るなり焼くなり嫁にとるなり好きにしろ。帰りたいときはバルクを呼べ」
そのまま行ってしまった。
だから、約束って何?
そのまま門番さんもバルクもどこかに行ってしまった。
彼女は今にも泣きそうな顔をしていた。
「あー……マイト、大丈夫?」
彼女は僕の目線にかがんで言った。
「ひどいめにあった。寝ていたらこれだよ」
「ゴメン……私が話したいって言ったからだと思う。通してくれたらよかったのに」
「いや、もう、あの人たち、いつもああだから。好きだけど」
「へぇ、そうなんだ。楽しそうだね……大変そうだけど」
「うん。で、どうしたの?」
「うん、話したいことっていうか、聞きたいことと言いたいことがあって」
「どうぞ」
そのまま立ち上がった。
目線が合う。
「うん、じゃあ聞きたいことから。お見合いに来なかった理由を、マイトの口でちゃんと聞かせて」
「あ。それ知ってたんだ。うん。別の世界によばれてたんだけどね。断っちゃった。バロが凄く怒って困った。さっきの様子じゃ、まだ怒ってたけど」
そう言うと、彼女がまたすごく悲しそうな顔をした。
何でだろう。そう思った。
世界移動存在は、世界を移動したら移動した世界から忘れられる。
僕が今移動したら、彼女から記憶は消えてしまうのに。
「……お見合い、私が相手だったんだよ?」
彼女がぽつりと言った。
泣きたいのをこらえて。
「色々準備して待ってたのに……来ないから、心配したんだよ?」
「えー。ご、ごめん。でも、聞いてない。ほんと!」
僕が慌てると、彼女は涙をこらえてこっちを見た。
「……せっかく、綺麗におめかししてさ、マイトのためにあれやこれや用意したのに……」
「ごめん」
そのまま謝り通しだった。
知らなかったから。
彼女を泣かせるつもりなんてなかったから。
ひとしきり謝ったら、その場を離れるつもりだった。
けど、彼女が止めた。
「待って」
彼女は僕の手を掴んでいた。
「記憶がなくならないようにしてくれて、ありがとう。本当にありがとう!それは心から感謝してる。だから、言いたいことというか、お見合いのときに本当は言おうと思ってたこと、言いたいんだ」
「いいよ。別に。ききたいとも思わないから。おなかすいてない? それより」
彼女は首を横に振った。
「おなかはすいてないよ。聞きたくなくてもいいから、言わせて」
何で彼女はそんな悲しい事を言うんだろう。
そう思った。
僕は、世界移動存在だから。
世界を渡らないといけないから。
ここで足を止めたら、いけないのに。
結局彼女の中から僕は消えるのに。
「それを聞いたら、僕は。僕は貴方の前から消える。それでよければ、どうぞ」
「……それでも、自分の気持ちに嘘はつきたくない」
彼女が息を吸った。
「だから、言うね」
今の自分はどんな顔をしているだろうと思った。
聞いても、どうしようもないのに。
今は彼女の次の言葉が聞きたいと思った。
「私は……私はマイトのことが好き! 世界中の誰より、貴方のことが、……好きです」
「たぶん、知ってたよ」
そう気付けば答えていた。
「え?」
「でも僕には、やらなきゃいけないことがある。気持ちにはこたえられない」
「……それでも、マイトが好きなんだ……っ!一緒にいることも許されないの?」
「……ごめんね。だから、近寄れないようにしてたんだけど。全部僕のミスだ」
「ううん、そんなことない。好きになったのは、私の意志だよ。マイトは悪くない」
そのまま彼女と目が合った。
彼女は泣いていた。
気付けば、僕は手を取っていた。
「デートでもしない?」
気付けばそんな言葉が零れていた。
「………でえと?」
「デート。僕が、僕の好きな人と」
もう、これで本当に最後にしよう。
彼女の為にも。
そう思った。
行き先は、公園。
/*/
海が見えた。
彼女といる景色。彼女のいる景色。
この場面だけは、いつでも思い出せるようにと、目を大きく開いてこの景色を見た。
彼女は、笑っている。
そのまま彼女の方に寄り添った。
「ん? なに?」
「別に、ただこうしていたいだけ」
「ただ寄り添うだけ?もっとしたいことはないの?」
「僕は子供ですから」
「子どもならずっと抱きしめてたいとか思わない? 私は思うけど」
僕は笑いながら彼女を抱き締めた。
幸せだなと、そう思った。
「満足した?」
「んー………ずっとこのままいられたら満足するかも」
「もっとおしゃべりとか」
「そだねー……」
彼女はしばらく海を見た後、こちらに振り返った。
「名前、呼んで欲しいかな」
「いいよ?」
彼女が満面の顔で笑う。
「私の本当の名前はね、ミオって言うんだ。多分、名乗るのはこれが最初で最後」
猫みたい。そう思った。
「ミオ? 好きだよ、ミオ」
彼女は顔をくしゃくしゃにして笑った。
「……ありがとう、マイト。私も好きだよ」
「僕のほうが、ずっと好きだと思うけれど」
「比べたらキリがないよ。私もマイトのことすごく好きだもの」
そのまま二人で笑った。
ミオ。
彼女の名前を呼んだ。
ミオ。
この名前だけは忘れないように。
ミオ。
繰り返し呼んだ。
「な、なんだか、くすぐったいな」
彼女は顔を赤くして笑った。
「そう?」
「うん。すごく嬉しいんだけど、こう、むずむずするというか、……恥ずかしいと言うか」
「名前くらいは、どんな風によんでもいいと思ったけど」
今の自分の顔はどうなんだろうと思った。
空が青い。
でも、時期に日が暮れる。
「ごめんね」
そう言った。
「い、いや、いいんだよ! 私が慣れてないだけだから」
「もう、なれないだろうから。でもいいんだ。僕は満足した」
「……マイト?」
彼女の顔から笑顔が消えた。
「何?」
「満足したら、デートは終わり……かな?」
「えー。時間一杯まで遊ぼうよー」
「ううん、そういうことじゃなくて。これで、終わりなの?」
今、僕は上手く笑えているかが分からない。
「何が?」
「こうやって、名前を呼んでもらうことも、名前を呼ぶことも、抱きしめることも、抱きしめられることも、今日だけなの?」
「僕は貴方の前から消える。そう、いったよね? ごめん……大好きだよ。ミオ」
「……うん。大好き、マイト。言われたけど……そうか、本当なんだ」
もう、泣く顔なんか、見たくないのに。
結局は僕は彼女を泣かしている。
そのまま思わず抱き締めていた。
これ以上、彼女の中に踏み込む事はいけないと分かっているのに。
もうすぐ、お別れなのに。
「僕だけ幸せじゃダメなんだ」
それだけ彼女に伝えた。
「私も幸せになれるよ? それでも、ダメなの?」
僕は彼女に触れた。
彼女の中で、僕の記憶が拡散していく。
「マイト? や、やめて! イヤだ!もう、マイトを忘れるのはイヤだ!」
彼女の叫び声が聴こえる。
/*/
どうか彼女が幸せでありますように。
僕の事を全て忘れて、悲しまないように。
幸せでありますように。
/*/
男のロマンや理想なぞ分かりませんが、女の世界より大事な人と一緒にいたいと言う気持ちは激しく共感しました。SW-Mさんが試練突破できたからこそ微笑ましいと思えるログでした。書かせていただきありがとうございます。