2007年11月
- 2007/11/30 悪童屋さん依頼SS
- 2007/11/30 鈴虫のなく頃に 後編
- 2007/11/30 鈴虫のなく頃に 前編
- 2007/11/26 浴衣制作SS(ぽいもの)
- 2007/11/24 那限逢真さん依頼SS
- 2007/11/21 週刊リメンバーテンダイス
- 2007/11/19 あおひとさん依頼SS
- 2007/11/14 小カトーにプリンを食べてもらえなかったログ
- 2007/11/12 お菓子作りSS(っぽいもの)
- 2007/11/12 結城杏さん依頼SS2
- 2007/11/08 文族、星見司の試験を受ける
- 2007/11/07 高渡さん依頼SS
- 2007/11/06 新作更新されています
悪童屋さん依頼SS
言霊と言うものがある。
言霊。文字通り「『言』に宿る『霊』」の意である。
この言霊と言うものは扱いの大変難しいものである。
使い方を間違えれば間違いなく相手の気分を害し、時に残酷に傷つける代物だが、使い方さえ誤らなければ、相手に対し、希望の光を与えるものである。
これは、大事にしまっていた言霊を、使うまでの閑話である。
/*/
悪童屋は執務室にいた。
砂漠の風は、熱を含んで暑い。
窓から吹く熱を帯びた風を受けながら、一心に仕事をしていた。
いつものように、下から上がってくる業務連絡に目を通し、確認をし、検閲印を押し、間違っているものは指摘して下に返す。
いつものように、その作業に没頭していた。
この所、スイトピーとは連絡が取れていなかった。
悪童屋にとって、彼女は何者にも変えられない大切な存在だった。
彼女の若さが眩しかった。
自分とは違う目で見る世界が眩しかった。
彼女の笑顔が眩しかった。
逢いたい。
しかし……。
「よろしいのですか?」
よっきーが悪童屋の印の押した書類を集めて整理しながら、心配そうに言った。
「何がだ?」
「スイトピー様の事です。この所ずっと執務室で仕事に没頭されて、連絡が取れていないように思えるのですが」
悪童屋は作業を止めなかった。
「分かっている」
「なら、どうして行かないのですか?」
悪童屋は、いつものように一瞬深く考えた後、笑みを浮かべた。
「スイトピーが大事だから、余計に仕事に手を抜けないのだよ」
「と、おっしゃるのは?」
「俺は彼女にとって、大事な「おじさま」でいないといけない。仕事を疎かにし、国民を路頭に迷わせるような事になったら、それこそスイトピーに合わせる顔がなくなる。それに、もうすぐ……」
「? 藩王?」
「……何、すぐ分かる」
悪童屋はそれだけ言うと、視線を書類に戻した。
よっきーは釈然としない顔を浮かべたが、「手が遅れている」と言う悪童屋の指摘に慌てて書類に舞い戻った。
/*/
「俺と一緒に暮らさないか?」
大事にしまっていたその言葉を告げる為に。
俺は彼女に相応しい人間になろう。
悪童屋は、次に赴くその時の事を考えていた。
彼女に次に逢えるその時の時間が、1秒でも早くなると信じて、悪童屋は作業を終えた。
「仮眠してくる。10分経ったら起こしてくれ」
その言葉の元で、彼女の青空の下の笑顔を見るのは、これから12時間も先の事である。
言霊。文字通り「『言』に宿る『霊』」の意である。
この言霊と言うものは扱いの大変難しいものである。
使い方を間違えれば間違いなく相手の気分を害し、時に残酷に傷つける代物だが、使い方さえ誤らなければ、相手に対し、希望の光を与えるものである。
これは、大事にしまっていた言霊を、使うまでの閑話である。
/*/
悪童屋は執務室にいた。
砂漠の風は、熱を含んで暑い。
窓から吹く熱を帯びた風を受けながら、一心に仕事をしていた。
いつものように、下から上がってくる業務連絡に目を通し、確認をし、検閲印を押し、間違っているものは指摘して下に返す。
いつものように、その作業に没頭していた。
この所、スイトピーとは連絡が取れていなかった。
悪童屋にとって、彼女は何者にも変えられない大切な存在だった。
彼女の若さが眩しかった。
自分とは違う目で見る世界が眩しかった。
彼女の笑顔が眩しかった。
逢いたい。
しかし……。
「よろしいのですか?」
よっきーが悪童屋の印の押した書類を集めて整理しながら、心配そうに言った。
「何がだ?」
「スイトピー様の事です。この所ずっと執務室で仕事に没頭されて、連絡が取れていないように思えるのですが」
悪童屋は作業を止めなかった。
「分かっている」
「なら、どうして行かないのですか?」
悪童屋は、いつものように一瞬深く考えた後、笑みを浮かべた。
「スイトピーが大事だから、余計に仕事に手を抜けないのだよ」
「と、おっしゃるのは?」
「俺は彼女にとって、大事な「おじさま」でいないといけない。仕事を疎かにし、国民を路頭に迷わせるような事になったら、それこそスイトピーに合わせる顔がなくなる。それに、もうすぐ……」
「? 藩王?」
「……何、すぐ分かる」
悪童屋はそれだけ言うと、視線を書類に戻した。
よっきーは釈然としない顔を浮かべたが、「手が遅れている」と言う悪童屋の指摘に慌てて書類に舞い戻った。
/*/
「俺と一緒に暮らさないか?」
大事にしまっていたその言葉を告げる為に。
俺は彼女に相応しい人間になろう。
悪童屋は、次に赴くその時の事を考えていた。
彼女に次に逢えるその時の時間が、1秒でも早くなると信じて、悪童屋は作業を終えた。
「仮眠してくる。10分経ったら起こしてくれ」
その言葉の元で、彼女の青空の下の笑顔を見るのは、これから12時間も先の事である。
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鈴虫のなく頃に 後編
前編はこちら
携帯版前編はこちら
/*/
芝村 :爆発した。
是空:「あ。そう。じゃ、あばよ」
芝村 :是空は芹沢を棄てて人のいないところに走った。
小カトー:「なに泣いてんだよ」
芹沢琴 :「うぎゃぁぁぁ!!」 てか、今いるのマジでウチの藩王様………じゃ、ないんですか?
金村佑華 :「まだ、言ってない事、あるのに……」泣きながら小カトーの服掴みます
芹沢琴 :「イダダダダ、てかあの人、女性にこのような事する方でしたっけ?」何とか起き上がって青と舞さんの方に戻ります
金村佑華 :藩王っぽくないねえ
舞:「敵だな」
青:「そうみたいだね」
芹沢琴 :「て、敵ですか?」
芝村 :小カトーは金村の手を払って、走った。
芹沢琴 :「あれ、じゃあ本物は・・・・・・?」
青:「本物って、なに?」
青:「僕にはあの人が、君を庇って飛んだように見えたけど」
金村佑華 :あのう、まだアイドレスの申請してないのですが、高位西国人+サイボーグ+ドラッカー+WDダンサーでいいですか? *5
芝村 :OK>金村
芹沢琴 :「………へ? てかさっきの爆発………あの人狙ってたんですか?」
芹沢琴 :「いや、てっきりあれ藩王様じゃないのかと思って」そっか、敵がきたからああなったんですね
金村佑華 :「待って!!」浴衣脱いでWD着て追い掛けます
芝村 :小カトーはわたあめを買ってる
芹沢琴 :私、猫パです。一応夜目はきくハズなので・・・・・・「ともかく、藩王追いますわ」
金村佑華 :敵の狙いは小カトーですか?
芹沢琴 :「何がどうなってるか分かりませんけど、何かはできるハズですから」
芝村 :是空は既にどこにいるか分からない。敵と一緒に姿を隠した
金村佑華 :「ショウ君?」敵の確認してから近付きます
芹沢琴 :「え~~~、藩王様~~~!!!! てか、風邪………」
金村佑華 :世界移動したんでしょうか?*6
芝村 :小カトーはわたあめを差し出した。
芹沢琴 :「えっと……」気まずくなりながらも「すみません、せっかくのお祭りが何か訳分からなくなってしまって」
芝村 :世界移動した可能性が高いね。貴方がたを戦闘に巻き込まないようにしたようだ
金村佑華 :「ありがとう……」素直にもらいます
芹沢琴 :「私、この世界の人とこうして接するの初めてなのに。貴方達に会えなかったら私、今ここにいなかったから普通に色々お話したかっただけなのに」
金村佑華 :藩王ありがとうございます……
小カトー:「悪かった。泣くなよ」
青:「?」
舞:「今こうしているのは、普通の話ではないのか?」>芹沢
芹沢琴 :「あ、これ」持って来ていた浴衣を青と舞さんに差し出します「本当はこれみんなで着て屋台練り歩きたかったんですけどね。とりあえず、記念と言う事で受け取ってください」
金村佑華 :「ううん、ゴメン。困ると泣く事しか出来なくなる……」
芹沢琴 :「あ、アハハ。確かに普通にお話していますわね。あの、質問いいですか?」
青:「ありがとう」
舞:「我らに答えられることならば」
芹沢琴 :「ずばり、お2人の仲良しの秘訣って何でしょう?」
金村佑華 :「もっときちんと話とか、したいのに」
芹沢琴 :「いや、すっごく信頼しあっているのが。そのお、羨ましいというか。こういう相手に会えたらいいなと思って、参考にと」
金村佑華 :わたあめ舐めます。泣きながら
青:「愛」
芝村 :舞は青をパンチした。
芹沢琴 :「まあ、単刀直入なお答え」
青:「どんなにどれだけ言われても、相手のためにしてあげること。さっきの人みたいに」
芹沢琴 :「それは佑華さん? それと藩王様? 小カトーさん?」
金村佑華 :「……本当に、いきなりでごめんなさい。でも、きっと次に会える機会、分からないから」
芝村 :青は微笑んだ。
金村佑華 :「貴方が好きです」
青:「僕は質問に答えただけだよ」
金村佑華 :「ごめんなさい。本当に、他の言い方、考えたけど、思いつかなかったから……」
小カトー:「会えなくたって、いいじゃん」
芹沢琴 :キョトンとします、とりあえず、青と舞さんの顔を交互に見ます
金村佑華 :「私は……会いたい」
芹沢琴 :「あ、はい。ありがとうございました」
芹沢琴 :「あ、今からでも遅くないなら、屋台覘きに行きます?」
金村佑華 :「貴方は?」
舞:「あの男なら、生き延びるだろう。以前にも見たことがある」
青:「そうだね、いこうか」>屋台
小カトー:「離れてたって、友達だろ?」*7
金村佑華 :泣きながらしゃがみ込みます
芹沢琴 :「はいな。金魚すくいしますー? 射的もよろしいですわねー」
芹沢琴 :「あ、藩王様とは。やっぱり色々ご縁があるのですかお2人は?」
金村佑華 :「……」泣きながら嫌々します
青:「ううん、縁はないな。遠く、みたことがあるくらい」
金村佑華 :「会えなきゃヤダ……」
青:「でも、少しは分かる。僕たちには話し掛けないようにしてたけど、好意は感じるから」
小カトー:「あめやったじゃん」
金村佑華 :通じてない(泣)
芹沢琴 :「ふぅん、でも、こういうの何か素敵ですわね」覘いた店の1つに輪投げ屋さん見つけました「すみません、3人お願いしまーす」
舞:「金魚か。やってみるか?」
金村佑華 :小カトーの服掴みます
舞:「なに、輪投げ?」
芝村 :小カトーは、消えた。
/*/
芝村 :はい。時間です。お疲れ様でした。
芹沢琴 :あ、すみません。一応、聞きたいことが聞けたので満足です
芝村 :(笑) 残念。少し時間が足りなかった。
金村佑華 :お疲れ様です……(PL泣いている)
芹沢琴 :ありがとうございました、無名世界観の人達と初接触だったので嬉しかったです
金村佑華 :小カトー、もしかしてもう呼べないのでしょうか?
芝村 :もう少し時間があるか、メッセだとはやかったかも知れないんだけどね
芝村 :呼べる>金村
芹沢琴 :ごめんなさい、私がメッセ使えないから
芝村 :いえいえ>芹沢さん
金村佑華 :ありがとうございます……
芹沢琴 :ところで、ウチの藩王様どこ消えたのでしょうか?
芹沢琴 :あの爆発も敵が原因、としか分からなかったし……
芝村 :藩王は敵をひきつけて、世界移動した。生死判定は成功。
金村佑華 :評価はどうなったんでしょうか?
芝村 :評価は小カトーは変動なし。 青、舞は+1+1>芹沢
芹沢琴 :わぁ、ありがとうございました。
金村佑華 :ありがとうございます
芹沢琴 :てか、藩王様とは本当に私等何にもありませんでしたねぇ(笑)
芝村 :まあ、盾になったと思えば
金村佑華 :藩王……本当にありがとう……
芝村 :秘宝館には1・1で依頼出来ます。
芹沢琴 :それは2人で1・1と考えてよろしいでしょうか?
芝村 :二人で1・1です
金村佑華 :分かりましたありがとうございます
芹沢琴 :分かりました、今日はありがとうございました
芝村 :では、解散しましょう。おつかれさまでしたー
芝村 :またねー
System :芝村さんがログアウトしました。
芹沢琴 :おつかれさまです
System :芹沢琴さんがログアウトしました。
金村佑華 :お疲れ様です
System :金村佑華さんがログアウトしました。
*1:芹沢には「腐女子」と言うしょうもない設定がついている。国民紹介の所にも書いてある。
*2:「頂点のレムーリア」登場のレッドサーモン・北海道の事。男色家である。(詳しい事は第1部は文庫小説になっているのでそちらの方で)
*3:小カトーは他のACEと違い、WTG通して呼び出している。WTGの対処と言うのはもしかしたら小笠原放棄と関係しているのかもしれない。
*4芹沢「これは私が藩王様の事嫌いって訳ではなく、私が藩王様の好みの女ではない、ってか原さんではないと言いたかったんですが、原さんの事を言ったらマズイかなあと思ったのと、初めてのチャットでテンションおかしくなって、うまく説明できなかったんです。もっとも、藩王様は尊敬する方ではあっても、恋愛の対象ではないのは事実ですが」
金村「言い訳長い」
*5:本当にWD貸し出し申請していた。戦闘なくって何よりである。
*6:ACEにもあったのかは不明だったが、少なくともエースの是空さんは世界移動ができる。ただしどこに飛ぶかはランダムな為、本人にもどこ飛ぶかは分からないらしい。
*7:「GPO緑」で先祖の滝川が言ったセリフ。なのでPLは余計通じてないと泣けた。
携帯版前編はこちら
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芝村 :爆発した。
是空:「あ。そう。じゃ、あばよ」
芝村 :是空は芹沢を棄てて人のいないところに走った。
小カトー:「なに泣いてんだよ」
芹沢琴 :「うぎゃぁぁぁ!!」 てか、今いるのマジでウチの藩王様………じゃ、ないんですか?
金村佑華 :「まだ、言ってない事、あるのに……」泣きながら小カトーの服掴みます
芹沢琴 :「イダダダダ、てかあの人、女性にこのような事する方でしたっけ?」何とか起き上がって青と舞さんの方に戻ります
金村佑華 :藩王っぽくないねえ
舞:「敵だな」
青:「そうみたいだね」
芹沢琴 :「て、敵ですか?」
芝村 :小カトーは金村の手を払って、走った。
芹沢琴 :「あれ、じゃあ本物は・・・・・・?」
青:「本物って、なに?」
青:「僕にはあの人が、君を庇って飛んだように見えたけど」
金村佑華 :あのう、まだアイドレスの申請してないのですが、高位西国人+サイボーグ+ドラッカー+WDダンサーでいいですか? *5
芝村 :OK>金村
芹沢琴 :「………へ? てかさっきの爆発………あの人狙ってたんですか?」
芹沢琴 :「いや、てっきりあれ藩王様じゃないのかと思って」そっか、敵がきたからああなったんですね
金村佑華 :「待って!!」浴衣脱いでWD着て追い掛けます
芝村 :小カトーはわたあめを買ってる
芹沢琴 :私、猫パです。一応夜目はきくハズなので・・・・・・「ともかく、藩王追いますわ」
金村佑華 :敵の狙いは小カトーですか?
芹沢琴 :「何がどうなってるか分かりませんけど、何かはできるハズですから」
芝村 :是空は既にどこにいるか分からない。敵と一緒に姿を隠した
金村佑華 :「ショウ君?」敵の確認してから近付きます
芹沢琴 :「え~~~、藩王様~~~!!!! てか、風邪………」
金村佑華 :世界移動したんでしょうか?*6
芝村 :小カトーはわたあめを差し出した。
芹沢琴 :「えっと……」気まずくなりながらも「すみません、せっかくのお祭りが何か訳分からなくなってしまって」
芝村 :世界移動した可能性が高いね。貴方がたを戦闘に巻き込まないようにしたようだ
金村佑華 :「ありがとう……」素直にもらいます
芹沢琴 :「私、この世界の人とこうして接するの初めてなのに。貴方達に会えなかったら私、今ここにいなかったから普通に色々お話したかっただけなのに」
金村佑華 :藩王ありがとうございます……
小カトー:「悪かった。泣くなよ」
青:「?」
舞:「今こうしているのは、普通の話ではないのか?」>芹沢
芹沢琴 :「あ、これ」持って来ていた浴衣を青と舞さんに差し出します「本当はこれみんなで着て屋台練り歩きたかったんですけどね。とりあえず、記念と言う事で受け取ってください」
金村佑華 :「ううん、ゴメン。困ると泣く事しか出来なくなる……」
芹沢琴 :「あ、アハハ。確かに普通にお話していますわね。あの、質問いいですか?」
青:「ありがとう」
舞:「我らに答えられることならば」
芹沢琴 :「ずばり、お2人の仲良しの秘訣って何でしょう?」
金村佑華 :「もっときちんと話とか、したいのに」
芹沢琴 :「いや、すっごく信頼しあっているのが。そのお、羨ましいというか。こういう相手に会えたらいいなと思って、参考にと」
金村佑華 :わたあめ舐めます。泣きながら
青:「愛」
芝村 :舞は青をパンチした。
芹沢琴 :「まあ、単刀直入なお答え」
青:「どんなにどれだけ言われても、相手のためにしてあげること。さっきの人みたいに」
芹沢琴 :「それは佑華さん? それと藩王様? 小カトーさん?」
金村佑華 :「……本当に、いきなりでごめんなさい。でも、きっと次に会える機会、分からないから」
芝村 :青は微笑んだ。
金村佑華 :「貴方が好きです」
青:「僕は質問に答えただけだよ」
金村佑華 :「ごめんなさい。本当に、他の言い方、考えたけど、思いつかなかったから……」
小カトー:「会えなくたって、いいじゃん」
芹沢琴 :キョトンとします、とりあえず、青と舞さんの顔を交互に見ます
金村佑華 :「私は……会いたい」
芹沢琴 :「あ、はい。ありがとうございました」
芹沢琴 :「あ、今からでも遅くないなら、屋台覘きに行きます?」
金村佑華 :「貴方は?」
舞:「あの男なら、生き延びるだろう。以前にも見たことがある」
青:「そうだね、いこうか」>屋台
小カトー:「離れてたって、友達だろ?」*7
金村佑華 :泣きながらしゃがみ込みます
芹沢琴 :「はいな。金魚すくいしますー? 射的もよろしいですわねー」
芹沢琴 :「あ、藩王様とは。やっぱり色々ご縁があるのですかお2人は?」
金村佑華 :「……」泣きながら嫌々します
青:「ううん、縁はないな。遠く、みたことがあるくらい」
金村佑華 :「会えなきゃヤダ……」
青:「でも、少しは分かる。僕たちには話し掛けないようにしてたけど、好意は感じるから」
小カトー:「あめやったじゃん」
金村佑華 :通じてない(泣)
芹沢琴 :「ふぅん、でも、こういうの何か素敵ですわね」覘いた店の1つに輪投げ屋さん見つけました「すみません、3人お願いしまーす」
舞:「金魚か。やってみるか?」
金村佑華 :小カトーの服掴みます
舞:「なに、輪投げ?」
芝村 :小カトーは、消えた。
/*/
芝村 :はい。時間です。お疲れ様でした。
芹沢琴 :あ、すみません。一応、聞きたいことが聞けたので満足です
芝村 :(笑) 残念。少し時間が足りなかった。
金村佑華 :お疲れ様です……(PL泣いている)
芹沢琴 :ありがとうございました、無名世界観の人達と初接触だったので嬉しかったです
金村佑華 :小カトー、もしかしてもう呼べないのでしょうか?
芝村 :もう少し時間があるか、メッセだとはやかったかも知れないんだけどね
芝村 :呼べる>金村
芹沢琴 :ごめんなさい、私がメッセ使えないから
芝村 :いえいえ>芹沢さん
金村佑華 :ありがとうございます……
芹沢琴 :ところで、ウチの藩王様どこ消えたのでしょうか?
芹沢琴 :あの爆発も敵が原因、としか分からなかったし……
芝村 :藩王は敵をひきつけて、世界移動した。生死判定は成功。
金村佑華 :評価はどうなったんでしょうか?
芝村 :評価は小カトーは変動なし。 青、舞は+1+1>芹沢
芹沢琴 :わぁ、ありがとうございました。
金村佑華 :ありがとうございます
芹沢琴 :てか、藩王様とは本当に私等何にもありませんでしたねぇ(笑)
芝村 :まあ、盾になったと思えば
金村佑華 :藩王……本当にありがとう……
芝村 :秘宝館には1・1で依頼出来ます。
芹沢琴 :それは2人で1・1と考えてよろしいでしょうか?
芝村 :二人で1・1です
金村佑華 :分かりましたありがとうございます
芹沢琴 :分かりました、今日はありがとうございました
芝村 :では、解散しましょう。おつかれさまでしたー
芝村 :またねー
System :芝村さんがログアウトしました。
芹沢琴 :おつかれさまです
System :芹沢琴さんがログアウトしました。
金村佑華 :お疲れ様です
System :金村佑華さんがログアウトしました。
*1:芹沢には「腐女子」と言うしょうもない設定がついている。国民紹介の所にも書いてある。
*2:「頂点のレムーリア」登場のレッドサーモン・北海道の事。男色家である。(詳しい事は第1部は文庫小説になっているのでそちらの方で)
*3:小カトーは他のACEと違い、WTG通して呼び出している。WTGの対処と言うのはもしかしたら小笠原放棄と関係しているのかもしれない。
*4芹沢「これは私が藩王様の事嫌いって訳ではなく、私が藩王様の好みの女ではない、ってか原さんではないと言いたかったんですが、原さんの事を言ったらマズイかなあと思ったのと、初めてのチャットでテンションおかしくなって、うまく説明できなかったんです。もっとも、藩王様は尊敬する方ではあっても、恋愛の対象ではないのは事実ですが」
金村「言い訳長い」
*5:本当にWD貸し出し申請していた。戦闘なくって何よりである。
*6:ACEにもあったのかは不明だったが、少なくともエースの是空さんは世界移動ができる。ただしどこに飛ぶかはランダムな為、本人にもどこ飛ぶかは分からないらしい。
*7:「GPO緑」で先祖の滝川が言ったセリフ。なのでPLは余計通じてないと泣けた。
鈴虫のなく頃に 前編
登場人物
・金村佑華
タキガワスキーを自称している文族。小カトーに恋慕しているがいまいち伝わっておらずもどかしく思っている。無茶苦茶マイナス思考であり、タキガワが絡むと駄目さが倍増する。(その駄目さ加減はこちらのSSでも充分分かる)
・芹沢琴
小笠原初上陸でウキウキしている最近まで行方不明になっていた自称・不良文族。腐女子であり、ミーハー。今回は初めて無名世界観の人間に会えるのでワクワクしている。
・小カトー・タキガワ
アイドレスとは縁もゆかりもない(今は無き)絢爛世界のパイロット候補生。友達思いの優しい人物だが、それは時として人を泣かせる事をまだ知らない。
・青の厚志・芝村舞
無名世界観一のおしどりカップル。青は素直に舞にラブラブ、舞は恥ずかしがって青を殴ったりするが嫌ではないらしい。今回は芹沢はこの二人に聞きたい事聞きまくる為に呼ぶ事となった。
・是空とおる
金村・芹沢のいるFEGの藩王。頼りがいある大人なのだが、時々何故か妙に大人気ない事をする。藩王の慰安も兼ねて呼ぶ事にしたのだが……。
一発で分かる(かもしれない)相関図(画像をポチッと押すと確認できます)

*ログは読みやすいように一部セリフを入れ替えたり誤字訂正したりしています。
*携帯用で読む分に長すぎるので前編・後編と分けてあります。
・金村佑華
タキガワスキーを自称している文族。小カトーに恋慕しているがいまいち伝わっておらずもどかしく思っている。無茶苦茶マイナス思考であり、タキガワが絡むと駄目さが倍増する。(その駄目さ加減はこちらのSSでも充分分かる)
・芹沢琴
小笠原初上陸でウキウキしている最近まで行方不明になっていた自称・不良文族。腐女子であり、ミーハー。今回は初めて無名世界観の人間に会えるのでワクワクしている。
・小カトー・タキガワ
アイドレスとは縁もゆかりもない(今は無き)絢爛世界のパイロット候補生。友達思いの優しい人物だが、それは時として人を泣かせる事をまだ知らない。
・青の厚志・芝村舞
無名世界観一のおしどりカップル。青は素直に舞にラブラブ、舞は恥ずかしがって青を殴ったりするが嫌ではないらしい。今回は芹沢はこの二人に聞きたい事聞きまくる為に呼ぶ事となった。
・是空とおる
金村・芹沢のいるFEGの藩王。頼りがいある大人なのだが、時々何故か妙に大人気ない事をする。藩王の慰安も兼ねて呼ぶ事にしたのだが……。
一発で分かる(かもしれない)相関図(画像をポチッと押すと確認できます)

*ログは読みやすいように一部セリフを入れ替えたり誤字訂正したりしています。
*携帯用で読む分に長すぎるので前編・後編と分けてあります。
浴衣制作SS(ぽいもの)

今回のプレゼント
・浴衣(女性用1枚、男性用2枚)/舞、青、是空に
・甚平/小カトーに
/SS/
フィールドエレメンツグローリーの王宮の一室にて。
2人の少女が大変危なっかしい手つきで、しかしやたら真剣な表情で。
縫いものを行っていた。
チクチクチクチク
ぬいぬいぬいぬい
「たく、誰だよ甚平縫うなんて言い出した奴」
「オメェですわオメェ。ショウ君は浴衣より甚平のが似合うと言ったのは佑華さんですわよ」
チクチクチクチク
ぬいぬいぬいぬい
「たく、誰ですの。浴衣男性用二着女性用一着縫うなんて言い出した奴」
「オメェだよオメェ。ウチの藩王と青と舞さん呼ぶし、折角のお祭りだから浴衣献上したいなんて言い出したのは芹沢でしょうが」
「後で藩王様の縫うの手伝って下さいましよ? どう考えたって私の方が縫う量多いんですからね」
「ショウ君のが完成したら考えるわ」
阿呆な掛け合いを行いつつも手は動かし続ける。
西国人特有の銀髪にぴくぴく猫耳を動かす馬鹿コンビ。
最近まで行方不明になっていた不良文族の芹沢琴と、小カトーに会う為に文を量産し続ける、人呼んで瀧川の守護妖精(本人否定)*1金村佑華である。
只今、数日後行われる小笠原の秋祭りに向けて。一緒に祭りに行こうと招待したお客様の為、浴衣(一着甚平)作りの真っ最中である。
芹沢は今回、小笠原初上陸な上、今回共に祭りに参加する青の厚志、芝村舞、自国の藩王・是空とおるとおしゃべりできるとうきうきを押さえられないでいるのに対し。
既に2回小笠原行きを果たしている金村は何故か、暗い表情を浮かべていた。
この金村という人物、タキガワが絡むと途端に駄目になり、少々マイナス思考の気があるのが悪化するのが致命的だった。
「・・・・・・着てくれるかな、ショウ君」
呟きながら、縫いかけの甚平を抱きしめようとして、やめた。マチ針で血まみれになったりしたら仮に着てくれる気があっても萎えるだろう。
「そりゃあ・・・・・・佑華さん?」
芹沢は怪訝な顔で金村を見遣った。勿論手は相変わらず危なっかしいが休めずに。
「・・・・・・こないだ会った時、言いたい事の半分も言えなかったんだよね」
やや自嘲気味に笑う金村。*2
「どうしよ、絶対電波だと思われた」
「ま、まあ・・・」
芹沢は言葉を選びながら何とかとりなそうとする。
「少なくとも悪人だとは思われていないと思いますけど。だって悪人は怪我人の手当てはしないでしょ」*3
「内臓採る為に仕方なく手当てしたと思われてるかもしれないじゃないか!」
「オメェどこまでネガティブなんだよ」

芹沢は自分のキャラも忘れてそうツッコんだ。*4
どうしたもんか、と思いつつも。
「ま、まあ小カトーさんに直接お聞きすればいいじゃないですか」
金村はまだ何か言いた気な顔をしていたが、このままマイナス思考の無限ループは御免被りたい。だから芹沢は今やっている和裁に集中する事にした。第一、芹沢はこのような色恋沙汰の相談には不得手だった。
ちなみに、彼女達がミシンの存在に気が付くの。これから15分後。
そして肝心のミシンのホビンの糸付けに苦戦し、断念するのは更に30分後。
そして、完成させ祭りのギリギリ直前まで爆睡するのは更に10時間後の事である。
/*/
文:芹沢琴
絵・編集:金村佑華
*1:ACE是空とおるのページに書かれた。金村「いや、そんな守護妖精なんていいものじゃなかとです。宰相府公認の守護妖精の方々に失礼とです。ストーカーが関の山とです……」
*2:所載は「小カトーにプリンを食べてもらえなかったログ」で
*3:所載は「小カトーと弁当を食べるログ」で
*4:この会話は両者のPL達が実際に会話した時本当に飛び出た発言だから余計に始末に終えない。
那限逢真さん依頼SS
久々に小笠原に来ました。
小笠原は東京よりちょっと空気がいいので落ち着きます。
ただ、日差しが東京より強いのが問題ですね。
こう日差しが強いと……。
/*/
目眩がし、思わずしゃがみこんで咳をしました。
「ん? 大丈夫か? あの人」
小笠原の学校から人が出てきました。
あら、知っている顔もいますね。
「あの人って、あれが月子嬢だぞお前……」
「ああ、そう言えば」
「月子嬢、今いいですか?」
やってきたのは、那限逢真さんと、見知らぬ人です。
先程の会話から察するに、二人はお友達のようです。
「なんでしょう?」
顔を上げたら、二人が心配そうにこっちを見ています。
いけない。旅行に招待されたのにこんな顔しちゃあ。
私は立ち上がりました。
「はい」
「こちら、常世知行。オレの親友で、芥辺境で文族をやっている人です」
どうもお友達を紹介してくれるようです。
常世知行さんと目が合うと、笑っていました。
「初めまして、常世知行です」
「はい。こんにちは」
「こんにちは」
「咳をしていますが大丈夫ですか?」
いけないいけない。
いきなり見知らぬ人にまで心配をかけちゃ。
私は努めて明るい表情をしました。
「今日は、少しごめんなさい」
「いえ、お気になさらずに」
常世さんは首を振ってくれました。
代わりに那限さんが話しかけてくれました。
/*/
「体調、大丈夫ですか?」
「はい」
「では、すいませんが、一時間ほどお話させてもらっていいでしょうか?」
那限さんがそう話しかけた時、光が勢いよく走ってきました。
あら? これはこの間の……?
光は形を取り、那限さんの頬を思いっきり引っ張り始めました。
「うわきものー!!」
小さなポニーテールの羽妖精が頬をパンパンにして怒っています。
思わず笑みがこぼれました。
微笑ましいなあ、と。
「いたたた。Q引っ張らないでくれ」
「うわきものー」
「してないしてない」
……笑いすぎて、むせました。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫です」
常世さんが私を心配している間も、那限さんはQをなだめていました。
/*/
羽妖精のQは胸を張っています。
確か、この間神に捕まっていたのを那限さんに助けられたんですね。
きっと那限さんをヒーローのように思っているんでしょうね。小さい頃の、私とコウみたいいなものなんだなと、懐かしくなりました。
「そう言えば、何でヨシフキンに瓶詰めにされていたんだ?」
那限さんは首を傾げてQを見ています。
「この手の妖精は、瓶の底に砂糖水をつけて、月明かりのしたで3晩、運良く蓋を閉めると手に入るんです」
「なるほど、月子さんは博識なんですねえ」
素直に常世さんが感心してくれたので、思わず顔を赤くしました。
妖精や式神は、私の得意分野だから、博識とか、そういうのとは少し違うんだけどな……。
Qは「ムーッ」とでも言いたげに那限さんに抗議しています。
「私は違うよ! ちがうー、ちがうー」
「そうか。お前がそう言うなら違うんだろうな」
那限さんは微笑みながらQを見ました。
「Qの故郷はどういうところなんだ? 瓶詰めにされる前にいたところでもいいけど」
「森。川もあるよ。マスがとれる」
Qはえっへんとばかりに胸を張っています。
「ニジマスとかイワナだったら取れたな。オレの故郷も。……まぁ、森の中じゃなくて山の中だったけど」
「ついていっていい?」
「ん? いいよ。機会があったら一緒に行こうか。というか、Qがいるなら歓迎するよ。楽しい旅になりそうだしな」
那限さんの言葉にQは喜んで踊り始めました。
「えーっと、よかったね」
私が語りかけると、妖精の捕まえ方をしゃべったせいか、Qは那限さんの後ろに飛んでいきました。嫌われちゃった、かな?
「そうだな……宜しかったら、月子さんもどうですか? 空気きれいですし、いいところですよ?」
「少し、考えさせてください」
常世さんの言葉に、ちょっと返事はできませんでした。
Qは「ガルルルル」と言いたげな顔で那限さんの後ろから顔を出しています。
彼女を安心させるよう、私は微笑んでみました。
Qはプイっと顔を逸らしただけでした。
うーん、完全に嫌われたかなあ……。
/*/
Qは本当に那限さんがお気に入りなようです。
彼に誘われて胸ポケットに納まり、上機嫌なようです。
「月子さん、妖精ってあんなに人にすぐ懐くものなんですか?」
常世さんは胸ポケットの中のQを指差して訊きます。
「精霊はともかく、妖精が人に懐くのは珍しいんですよ。妖精は勝手だから」
「なるほど」
「……そういうものなの?」
那限さんは「そういうものかな~」と下を見下ろすと、Qは「えっへっへ」と得意そうに笑っています。
「妖精は幸運をもたらすから無理にでも飼いたがる人が多いんです」
その一言にQは「ツーン」と言ってあさっての方向を向いています。
「ああ、だからヨシフキンに捕まえられたのか」と、那限さんはようやく合点の言った顔をしました。「勉強になるなあ」と常世さんも頷いていますね。
Qはポニーテールをプルプル震わせて那限さんを見ています。
「そう言えば、Qの髪はきれいだな。どうやってといてるんだ?」
「歯ブラシ」
その答えにみんな絶句しました。
あらあら。
「これからは逢真さんが梳かせばいいんじゃないですか?」
「作ってあげたらどうでしょう」
私と常世さんの答えに「そうだなあ」と那限さんは頷きました。
「私も手伝いましょうか? お人形のを探せばすぐですし」
「あ、お願いできますか? 男の私だと気が付かない部分もありそうで……」
「最近は100円ショップとかでもあるんですよ」
私は思わず笑っていました。
Qは幸せものだなあと、思いました。
/*/
「Qは他に欲しいものとかあるか?」
「えっと勝負下着」
周りは凍りつきました。
あらあら。
Qは那限さんに好いて欲しいんだなあ。
そう思いました。
「……まあ鈍いですから、気付いていないとは思いますけどねえ」
常世さんもおっしゃっています。
勝負下着かどうかはともかく、100円ショップで人形の水着は売っているから、それをあげたら喜ぶんじゃないかしら?
こうして私達は、100円ショップに、Qの為に買い物をする事になりました。
頑張って。
私は密かにQにエールを送るのでした。
小笠原は東京よりちょっと空気がいいので落ち着きます。
ただ、日差しが東京より強いのが問題ですね。
こう日差しが強いと……。
/*/
目眩がし、思わずしゃがみこんで咳をしました。
「ん? 大丈夫か? あの人」
小笠原の学校から人が出てきました。
あら、知っている顔もいますね。
「あの人って、あれが月子嬢だぞお前……」
「ああ、そう言えば」
「月子嬢、今いいですか?」
やってきたのは、那限逢真さんと、見知らぬ人です。
先程の会話から察するに、二人はお友達のようです。
「なんでしょう?」
顔を上げたら、二人が心配そうにこっちを見ています。
いけない。旅行に招待されたのにこんな顔しちゃあ。
私は立ち上がりました。
「はい」
「こちら、常世知行。オレの親友で、芥辺境で文族をやっている人です」
どうもお友達を紹介してくれるようです。
常世知行さんと目が合うと、笑っていました。
「初めまして、常世知行です」
「はい。こんにちは」
「こんにちは」
「咳をしていますが大丈夫ですか?」
いけないいけない。
いきなり見知らぬ人にまで心配をかけちゃ。
私は努めて明るい表情をしました。
「今日は、少しごめんなさい」
「いえ、お気になさらずに」
常世さんは首を振ってくれました。
代わりに那限さんが話しかけてくれました。
/*/
「体調、大丈夫ですか?」
「はい」
「では、すいませんが、一時間ほどお話させてもらっていいでしょうか?」
那限さんがそう話しかけた時、光が勢いよく走ってきました。
あら? これはこの間の……?
光は形を取り、那限さんの頬を思いっきり引っ張り始めました。
「うわきものー!!」
小さなポニーテールの羽妖精が頬をパンパンにして怒っています。
思わず笑みがこぼれました。
微笑ましいなあ、と。
「いたたた。Q引っ張らないでくれ」
「うわきものー」
「してないしてない」
……笑いすぎて、むせました。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫です」
常世さんが私を心配している間も、那限さんはQをなだめていました。
/*/
羽妖精のQは胸を張っています。
確か、この間神に捕まっていたのを那限さんに助けられたんですね。
きっと那限さんをヒーローのように思っているんでしょうね。小さい頃の、私とコウみたいいなものなんだなと、懐かしくなりました。
「そう言えば、何でヨシフキンに瓶詰めにされていたんだ?」
那限さんは首を傾げてQを見ています。
「この手の妖精は、瓶の底に砂糖水をつけて、月明かりのしたで3晩、運良く蓋を閉めると手に入るんです」
「なるほど、月子さんは博識なんですねえ」
素直に常世さんが感心してくれたので、思わず顔を赤くしました。
妖精や式神は、私の得意分野だから、博識とか、そういうのとは少し違うんだけどな……。
Qは「ムーッ」とでも言いたげに那限さんに抗議しています。
「私は違うよ! ちがうー、ちがうー」
「そうか。お前がそう言うなら違うんだろうな」
那限さんは微笑みながらQを見ました。
「Qの故郷はどういうところなんだ? 瓶詰めにされる前にいたところでもいいけど」
「森。川もあるよ。マスがとれる」
Qはえっへんとばかりに胸を張っています。
「ニジマスとかイワナだったら取れたな。オレの故郷も。……まぁ、森の中じゃなくて山の中だったけど」
「ついていっていい?」
「ん? いいよ。機会があったら一緒に行こうか。というか、Qがいるなら歓迎するよ。楽しい旅になりそうだしな」
那限さんの言葉にQは喜んで踊り始めました。
「えーっと、よかったね」
私が語りかけると、妖精の捕まえ方をしゃべったせいか、Qは那限さんの後ろに飛んでいきました。嫌われちゃった、かな?
「そうだな……宜しかったら、月子さんもどうですか? 空気きれいですし、いいところですよ?」
「少し、考えさせてください」
常世さんの言葉に、ちょっと返事はできませんでした。
Qは「ガルルルル」と言いたげな顔で那限さんの後ろから顔を出しています。
彼女を安心させるよう、私は微笑んでみました。
Qはプイっと顔を逸らしただけでした。
うーん、完全に嫌われたかなあ……。
/*/
Qは本当に那限さんがお気に入りなようです。
彼に誘われて胸ポケットに納まり、上機嫌なようです。
「月子さん、妖精ってあんなに人にすぐ懐くものなんですか?」
常世さんは胸ポケットの中のQを指差して訊きます。
「精霊はともかく、妖精が人に懐くのは珍しいんですよ。妖精は勝手だから」
「なるほど」
「……そういうものなの?」
那限さんは「そういうものかな~」と下を見下ろすと、Qは「えっへっへ」と得意そうに笑っています。
「妖精は幸運をもたらすから無理にでも飼いたがる人が多いんです」
その一言にQは「ツーン」と言ってあさっての方向を向いています。
「ああ、だからヨシフキンに捕まえられたのか」と、那限さんはようやく合点の言った顔をしました。「勉強になるなあ」と常世さんも頷いていますね。
Qはポニーテールをプルプル震わせて那限さんを見ています。
「そう言えば、Qの髪はきれいだな。どうやってといてるんだ?」
「歯ブラシ」
その答えにみんな絶句しました。
あらあら。
「これからは逢真さんが梳かせばいいんじゃないですか?」
「作ってあげたらどうでしょう」
私と常世さんの答えに「そうだなあ」と那限さんは頷きました。
「私も手伝いましょうか? お人形のを探せばすぐですし」
「あ、お願いできますか? 男の私だと気が付かない部分もありそうで……」
「最近は100円ショップとかでもあるんですよ」
私は思わず笑っていました。
Qは幸せものだなあと、思いました。
/*/
「Qは他に欲しいものとかあるか?」
「えっと勝負下着」
周りは凍りつきました。
あらあら。
Qは那限さんに好いて欲しいんだなあ。
そう思いました。
「……まあ鈍いですから、気付いていないとは思いますけどねえ」
常世さんもおっしゃっています。
勝負下着かどうかはともかく、100円ショップで人形の水着は売っているから、それをあげたら喜ぶんじゃないかしら?
こうして私達は、100円ショップに、Qの為に買い物をする事になりました。
頑張って。
私は密かにQにエールを送るのでした。
週刊リメンバーテンダイス
週刊リメンバーテンダイス
大儀式魔術アイドレス以前を分かりやすく解説しようと企画されたページです。
おお、懐かしいなあと思い、過去の記事を読み返して……。
………。
とりあえずロープなしでバンジージャンプとかしようと思いました。
自分「タッキータッキー」言ってる自覚なんてこれっぽっちもなかった癖に、もうその頃から「タッキータッキー」としか言ってないじゃん!!
ちょっとは成長しろ私ぃぃぃ(大泣)。
まあこのページ自体は今までのあらすじをすごく噛み砕いて解説してくれているので、ライトなファンやキャラ萌えの人、謎は全然分からないけど解説は欲しいと言う方にはすごくオススメな内容になっております。
……まあ、あの頃から参加している人にとっては私みたいに悶え苦しむ事になるかも分かりませんが。
大儀式魔術アイドレス以前を分かりやすく解説しようと企画されたページです。
おお、懐かしいなあと思い、過去の記事を読み返して……。
………。
とりあえずロープなしでバンジージャンプとかしようと思いました。
自分「タッキータッキー」言ってる自覚なんてこれっぽっちもなかった癖に、もうその頃から「タッキータッキー」としか言ってないじゃん!!
ちょっとは成長しろ私ぃぃぃ(大泣)。
まあこのページ自体は今までのあらすじをすごく噛み砕いて解説してくれているので、ライトなファンやキャラ萌えの人、謎は全然分からないけど解説は欲しいと言う方にはすごくオススメな内容になっております。
……まあ、あの頃から参加している人にとっては私みたいに悶え苦しむ事になるかも分かりませんが。
あおひとさん依頼SS
あおひとは波止場で待っていた。
ただ、彼の無事を祈って、待っていた。
/*/
善行が戦場に出たのは、つい一月前の事である。
どこで戦うか、何と戦うのかも、軍機と言う事で聞かされなかった。
ただ、あおひとは待つ事しかできなかった。
大丈夫、あの人は大丈夫。いつも死ぬかもしれないと言っておきながら、ちゃんと帰ってきたじゃない。だから大丈夫。
何度も何度もそう繰り返し自分に言い聞かせてきた。
船が入港した。
あおひとはタラップから少し離れた所で、彼が出てくるのを待った。
人波が来た。
あおひとはもみくちゃにされながらも、彼の姿を探した。
「た、忠孝さんどこですかー?」
返事はなかった。
人波が静まった後、次は棺桶が流れてきた。
あおひとはぞっとした顔をし、棺桶を片っ端から調べ始めた。
幸か不幸か、善行の名前は見つからない。
あおひとは手を合わせた後、船の事務局に走っていった。
/*/
乗員名簿には彼の名前は載っていなかった。
不安になり、入港した船に乗ろうとして……。
ようやく会いたかった顔をみつけた。
「っ?! あ、あの……だいじょうぶですか?」
あおひとは善行を見た。
久々に会えた彼の右眼は包帯で覆われている。
その包帯の上に帽子を被っており、彼のトレードマークのあごひげは剃られていた。
あおひとはどう言おうか悩み、思わず零れた涙を拭いて顔を上げた。
「え、えっと、あの、その……違う、そうじゃなくて……おかえりなさい、忠孝さん」
泣き笑いをするあおひとに、善行は微笑みを返した。
「再会の言葉が大丈夫ですかには、少し驚きました」
善行が腕を広げた。
あおひとは迷わず、その腕の中に飛び込んだ。
あおひとはそのまま、善行の腕の中にぴったりと収まった。
/*/
久々の恋人の匂いに、善行は軽くめまいを覚えた。
あおひとが嫌と言う訳ではない。ただ色々と、主に理性の面で問題があるだけだった。
「手、繋いでいいですか?出来たら…恋人つなぎだと嬉しいのですけれど」
あおひとは照れながら、おずおずと手を差し出した。
善行は微笑を浮かべると、あおひとの手を取り、指を絡めた。
「どこに行きましょうか?えっと、私は忠孝さんと一緒にいれたらそれで幸せなのですけれど」
あおひとが笑う。
「私もどこでもいいんですけどね。まあ、歩きながら考えましょうか?」
「そうですね…あ、二人っきりになれるところだと嬉しいです…甘えられるので」
その言葉に、善行は顔を赤くした。
「まあ、甘えるくらいなら」
「えへへ、いっぱい甘えますから、覚悟してくださいね」
あおひとは無邪気に言う。
いかんいかん。善行は軽く首を振った。
こうして、二人並んで歩き出した。
しかし、善行にこの地の土地勘はない。辺りはどんどん人気がなくなっていっている。
「って、すみません。道をあまり知らないせいか。これでは寂しすぎるところですね。もう少し、人の大きなところに行きましょうか」
「いえ、構いませんよ。一緒に歩ける時間が増えたんですし……すいません、ここでいいです」
あおひとはそのままポンと善行に抱きついてきた。
善行は笑いながら、彼女を抱き締め返した。
「たしかにこれだと、人が少ないほうがいいですね」
善行は笑いながら、あおひとの耳元でささやいた。
「ただいま。今帰りました」
「はい、おかえりなさい」
善行の胸に、あおひとは顔をうずめた。
/*/
幸せだなあ。
あおひとは、善行の大きな手で頭を撫でられながらそう思った。
彼の大きな手も、匂いも、触れられる事も。
できれば、それが少しでも長く続きますように。
善行に身を任せながら、そう思った。
ただ、彼の無事を祈って、待っていた。
/*/
善行が戦場に出たのは、つい一月前の事である。
どこで戦うか、何と戦うのかも、軍機と言う事で聞かされなかった。
ただ、あおひとは待つ事しかできなかった。
大丈夫、あの人は大丈夫。いつも死ぬかもしれないと言っておきながら、ちゃんと帰ってきたじゃない。だから大丈夫。
何度も何度もそう繰り返し自分に言い聞かせてきた。
船が入港した。
あおひとはタラップから少し離れた所で、彼が出てくるのを待った。
人波が来た。
あおひとはもみくちゃにされながらも、彼の姿を探した。
「た、忠孝さんどこですかー?」
返事はなかった。
人波が静まった後、次は棺桶が流れてきた。
あおひとはぞっとした顔をし、棺桶を片っ端から調べ始めた。
幸か不幸か、善行の名前は見つからない。
あおひとは手を合わせた後、船の事務局に走っていった。
/*/
乗員名簿には彼の名前は載っていなかった。
不安になり、入港した船に乗ろうとして……。
ようやく会いたかった顔をみつけた。
「っ?! あ、あの……だいじょうぶですか?」
あおひとは善行を見た。
久々に会えた彼の右眼は包帯で覆われている。
その包帯の上に帽子を被っており、彼のトレードマークのあごひげは剃られていた。
あおひとはどう言おうか悩み、思わず零れた涙を拭いて顔を上げた。
「え、えっと、あの、その……違う、そうじゃなくて……おかえりなさい、忠孝さん」
泣き笑いをするあおひとに、善行は微笑みを返した。
「再会の言葉が大丈夫ですかには、少し驚きました」
善行が腕を広げた。
あおひとは迷わず、その腕の中に飛び込んだ。
あおひとはそのまま、善行の腕の中にぴったりと収まった。
/*/
久々の恋人の匂いに、善行は軽くめまいを覚えた。
あおひとが嫌と言う訳ではない。ただ色々と、主に理性の面で問題があるだけだった。
「手、繋いでいいですか?出来たら…恋人つなぎだと嬉しいのですけれど」
あおひとは照れながら、おずおずと手を差し出した。
善行は微笑を浮かべると、あおひとの手を取り、指を絡めた。
「どこに行きましょうか?えっと、私は忠孝さんと一緒にいれたらそれで幸せなのですけれど」
あおひとが笑う。
「私もどこでもいいんですけどね。まあ、歩きながら考えましょうか?」
「そうですね…あ、二人っきりになれるところだと嬉しいです…甘えられるので」
その言葉に、善行は顔を赤くした。
「まあ、甘えるくらいなら」
「えへへ、いっぱい甘えますから、覚悟してくださいね」
あおひとは無邪気に言う。
いかんいかん。善行は軽く首を振った。
こうして、二人並んで歩き出した。
しかし、善行にこの地の土地勘はない。辺りはどんどん人気がなくなっていっている。
「って、すみません。道をあまり知らないせいか。これでは寂しすぎるところですね。もう少し、人の大きなところに行きましょうか」
「いえ、構いませんよ。一緒に歩ける時間が増えたんですし……すいません、ここでいいです」
あおひとはそのままポンと善行に抱きついてきた。
善行は笑いながら、彼女を抱き締め返した。
「たしかにこれだと、人が少ないほうがいいですね」
善行は笑いながら、あおひとの耳元でささやいた。
「ただいま。今帰りました」
「はい、おかえりなさい」
善行の胸に、あおひとは顔をうずめた。
/*/
幸せだなあ。
あおひとは、善行の大きな手で頭を撫でられながらそう思った。
彼の大きな手も、匂いも、触れられる事も。
できれば、それが少しでも長く続きますように。
善行に身を任せながら、そう思った。
小カトーにプリンを食べてもらえなかったログ
*パソコンの回線が繋げず、FEGのダイスチャットを借りました。名称途中で変わってるのは単に落ちただけで深い意味はありません。
*小カトーはアイドレスの事を知りません。「大絢爛舞踏祭」前の時間枠から来ている為。PCがすごく回りくどい事言っているのもどこまで教えて大丈夫か量りかねている為です。
*全て携帯だった為に用意してたものとか提出できていません(泣)。絵とか設定とかは補足と言う形で。
*前のゲームのログはこちらになります。今回のゲームはこのゲームから数日後と言う設定です。
/*/
System :芝村さんがログインしました。
System :金村佑華@携帯さんがログインしました。
金村佑華@携帯 :待機
芝村 :記事のURL出せますかって携帯じゃ難しそうだねえ。
芝村 :え。携帯でいいのかい?
金村佑華@携帯 :すみません。携帯なので反応が遅くなると思います
芝村 :PCの調子がわるくなるのは
芝村 :いけないねえ。 別の機会にしてもええよ。
金村佑華@携帯 :携帯だとちょっと記事が出せないと思います。すみません……
芝村 :いえいえ。いいですよ。
金村佑華@携帯 :すみません、次回の場合はいつでしたら大丈夫でしょうか?
芝村 :マイルがあれば、このまま遊んでもいいよ。
芝村 :次回の場合は予約再開が今週中だ。
金村佑華@携帯 :マイルはあるのでこのままでお願いします
芝村 :ACEは誰を呼ぶ?
金村佑華@携帯 :小カトーお願いします
芝村 :イベントは何がいい?
芝村 :記事は見れないだろうから、やりたいことをおしえてくれればいいよ
金村佑華@携帯 :海で泳ぐでお願いします
芝村 :OK
芝村 :/*/
芝村 :貴方はどんな格好かな?
金村佑華@携帯 :スクール水着の上にイエロージャンパー着ています
芝村 :ははは。OK
金村佑華@携帯 :「暑いな~」
芝村 :貴方が砂浜にたたずんでいると、水面が突然盛り上がって、高い水柱が立った。
芝村 :爆発だ。
芝村 :小カトーが落ちてきた。
芝村 :10
芝村 :9
金村佑華@携帯 :「キャー!!!」そっちまで泳いでいきます
芝村 :8
芝村 :貴方の上に落ちた。
芝村 :貴方が目をまわしていると、小カトーは貴方を抱いて砂浜に移動した。
金村佑華@携帯 :「きゃ……また会えたあ~」素直に喜びます
芝村 :今は心配そうに貴方の顔を覗き込んでいる。
芝村 :小カトー:「何バカ言ってんだか、大丈夫かよ」
金村佑華@携帯 :「アハハ、私は大丈夫だよ」笑います
金村佑華@携帯 :「だって嬉しいんだもん」
芝村 :小カトー:「コブできてない?」
芝村 :小カトーは貴方の身体を詳細に目で調べている。
金村携帯 :「え、ダイジョブだよ?」照れます
芝村 :小カトー:「大変だ、胸小さくなってないか」
芝村 :貴方は殴ってもいい
金村携帯 :「元からないもん!!」頬膨らませます
金村携帯 :殴りませんが頬パンパンにします
芝村 :小カトーは照れた。
芝村 :小カトー:「そう言うときは殴るんだよ。俺を。わかってねえなあ」
芝村 :小カトーはえいえいと頬をつついてる。
金村携帯 :「殴って胸が膨らむか!!」すねだします
金村携帯 :「ぷー!!」
芝村 :小カトー:「っと、いけねえ。またここかよ。いけねえなあ。戻らないと……」
金村携帯 :「あっ……せっかくまた会えたのに」
芝村 :小カトー:「またってなんだ。またって。くそー。事故もこれだけ多いとへこむなあ」
芝村 :小カトーはうろうろしている
芝村 :小カトーは貴方の傍で座った。
金村携帯 :「ううん、別に貴方が悪い訳じゃないから」
芝村 :小カトー:「まあいいや、待てばまた帰れるだろ」
金村携帯 :「冷たいおやつ作ったんだけど食べる?」小カトーの横座ります
金村携帯 :「プリン作ったんだよ」
芝村 :小カトー:「いらねえ。食べろよ。きにしないで」
金村携帯 :「(また泣こうかなと言う顔をしている)また会えたのに……」
芝村 :小カトー:「また逢えたからどうなんだよ。わかんねえなあ」
芝村 :小カトー:「?」
金村携帯 :「会いたいって思う事もダメなの?」涙目になります
芝村 :小カトー:「誰か会いたい奴いるの? 連れてこようか?」
金村携帯 :「貴方に会いたかったと言ったら困るの?」もう泣いている
芝村 :小カトー:「えー。俺、とぉ?」
芝村 :小カトー:「わっかんねえなあ。どういう理由だよ。俺たち一回しかあってないじゃん」
金村携帯 :「……すごく会いたかった」小カトーを正面から見ます。涙目で
芝村 :小カトー:「いや、だー、かー、らー」
芝村 :小カトー:「あーもういいや。分かった。俺と会いたいのはわかった。逢えてよかった。うん」
金村携帯 :「……どう言えば伝わるか分からないけど、私の世界にはね、星見司って人がいるの。占い師みたいな人」
芝村 :小カトー:「あん。それで?」
芝村 :小カトー:「それで相性占い?」
金村携帯 :「未来見える人達の話の中に貴方の話もあったから……その話聞いた時からすごく会いたかった」
金村携帯 :「貴方が活躍する話」
芝村 :小カトー:「え。ほんと?」(嬉しそう)
芝村 :小カトー:「活躍かあ」
金村携帯 :「本当。すごく恰好よかった」
芝村 :小カトー:「え。でもその、なんというか。俺嘘嫌いだから言うと、まだ駆け出しなんだ」
芝村 :小カトー:「その、ごめん」
金村携帯 :「ううん、そんな事ない。貴方は素敵な人になるわ」
金村携帯 :小カトーの目を見て言います
芝村 :小カトー:「未来のことなんか、わかんねえよ。わかっても、面白くない」
芝村 :小カトー:「でも、サンクス。俺、試験がんばってみる」
金村携帯 :「多分私が聞いた話も可能性の一つだわ。でも私信じてる。貴方の事。…理由なんて直感としか言えないけど」
芝村 :小カトーはウインクした。
芝村 :小カトー:「飛行免許とったら、また事故って見る」
金村携帯 :「うん、頑張って」
金村携帯 :「事故らない程度に」一度砂浜に置いているクーラーボックス漁ってプリン持ってくる
芝村 :小カトーはそういうと、貴方に手を振っていなくなりました。
芝村 :/*/
芝村 :お疲れ様でした。
芝村 :時間です。
金村携帯 :プリン渡せませんでした……(泣)
金村携帯 :ありがとうございます
芝村 :評価は+1+1でした
金村携帯 :二つ質問よろしいでしょうか
芝村 :ええ。どうぞ>質問
金村携帯 :今呼んだ小カトーは大絢爛前で現在は絢爛世界のとばっちりでいないと聞いたのですが、瀧川の方には影響ないんでしょうか?
芝村 :いまのところはないね
金村携帯 :あと、大絢爛前の彼に精神的影響を与えて滝川一族を全体的に死ににくくする事は可能でしょうか?
金村携帯 :(後になったらなるのかなあと勘繰り中)
芝村 :なるかもしれないねえ。
金村携帯 :ありがとうございます。何とかなるよう頑張ります(時間足りたら黒い服の人に気をつけてねとか言いたかった)
芝村 :ははは。
芝村 :では解散しましょう。おつかれさまでしたー
System :芝村さんがログアウトしました。
金村携帯 :秘宝観に発注は1:1でよろしいでしょうか?
System :芝村さんがログインしました。
芝村 :あ。1・1です。ではー
System :芝村さんがログアウトしました。
*小カトーはアイドレスの事を知りません。「大絢爛舞踏祭」前の時間枠から来ている為。PCがすごく回りくどい事言っているのもどこまで教えて大丈夫か量りかねている為です。
*全て携帯だった為に用意してたものとか提出できていません(泣)。絵とか設定とかは補足と言う形で。
*前のゲームのログはこちらになります。今回のゲームはこのゲームから数日後と言う設定です。
/*/
System :芝村さんがログインしました。
System :金村佑華@携帯さんがログインしました。
金村佑華@携帯 :待機
芝村 :記事のURL出せますかって携帯じゃ難しそうだねえ。
芝村 :え。携帯でいいのかい?
金村佑華@携帯 :すみません。携帯なので反応が遅くなると思います
芝村 :PCの調子がわるくなるのは
芝村 :いけないねえ。 別の機会にしてもええよ。
金村佑華@携帯 :携帯だとちょっと記事が出せないと思います。すみません……
芝村 :いえいえ。いいですよ。
金村佑華@携帯 :すみません、次回の場合はいつでしたら大丈夫でしょうか?
芝村 :マイルがあれば、このまま遊んでもいいよ。
芝村 :次回の場合は予約再開が今週中だ。
金村佑華@携帯 :マイルはあるのでこのままでお願いします
芝村 :ACEは誰を呼ぶ?
金村佑華@携帯 :小カトーお願いします
芝村 :イベントは何がいい?
芝村 :記事は見れないだろうから、やりたいことをおしえてくれればいいよ
金村佑華@携帯 :海で泳ぐでお願いします
芝村 :OK
芝村 :/*/
芝村 :貴方はどんな格好かな?
金村佑華@携帯 :スクール水着の上にイエロージャンパー着ています
芝村 :ははは。OK
金村佑華@携帯 :「暑いな~」
芝村 :貴方が砂浜にたたずんでいると、水面が突然盛り上がって、高い水柱が立った。
芝村 :爆発だ。
芝村 :小カトーが落ちてきた。
芝村 :10
芝村 :9
金村佑華@携帯 :「キャー!!!」そっちまで泳いでいきます
芝村 :8
芝村 :貴方の上に落ちた。
芝村 :貴方が目をまわしていると、小カトーは貴方を抱いて砂浜に移動した。
金村佑華@携帯 :「きゃ……また会えたあ~」素直に喜びます
芝村 :今は心配そうに貴方の顔を覗き込んでいる。
芝村 :小カトー:「何バカ言ってんだか、大丈夫かよ」
金村佑華@携帯 :「アハハ、私は大丈夫だよ」笑います
金村佑華@携帯 :「だって嬉しいんだもん」
芝村 :小カトー:「コブできてない?」
芝村 :小カトーは貴方の身体を詳細に目で調べている。
金村携帯 :「え、ダイジョブだよ?」照れます
芝村 :小カトー:「大変だ、胸小さくなってないか」
芝村 :貴方は殴ってもいい
金村携帯 :「元からないもん!!」頬膨らませます
金村携帯 :殴りませんが頬パンパンにします
芝村 :小カトーは照れた。
芝村 :小カトー:「そう言うときは殴るんだよ。俺を。わかってねえなあ」
芝村 :小カトーはえいえいと頬をつついてる。
金村携帯 :「殴って胸が膨らむか!!」すねだします
金村携帯 :「ぷー!!」
芝村 :小カトー:「っと、いけねえ。またここかよ。いけねえなあ。戻らないと……」
金村携帯 :「あっ……せっかくまた会えたのに」
芝村 :小カトー:「またってなんだ。またって。くそー。事故もこれだけ多いとへこむなあ」
芝村 :小カトーはうろうろしている
芝村 :小カトーは貴方の傍で座った。
金村携帯 :「ううん、別に貴方が悪い訳じゃないから」
芝村 :小カトー:「まあいいや、待てばまた帰れるだろ」
金村携帯 :「冷たいおやつ作ったんだけど食べる?」小カトーの横座ります
金村携帯 :「プリン作ったんだよ」
芝村 :小カトー:「いらねえ。食べろよ。きにしないで」
金村携帯 :「(また泣こうかなと言う顔をしている)また会えたのに……」
芝村 :小カトー:「また逢えたからどうなんだよ。わかんねえなあ」
芝村 :小カトー:「?」
金村携帯 :「会いたいって思う事もダメなの?」涙目になります
芝村 :小カトー:「誰か会いたい奴いるの? 連れてこようか?」
金村携帯 :「貴方に会いたかったと言ったら困るの?」もう泣いている
芝村 :小カトー:「えー。俺、とぉ?」
芝村 :小カトー:「わっかんねえなあ。どういう理由だよ。俺たち一回しかあってないじゃん」
金村携帯 :「……すごく会いたかった」小カトーを正面から見ます。涙目で
芝村 :小カトー:「いや、だー、かー、らー」
芝村 :小カトー:「あーもういいや。分かった。俺と会いたいのはわかった。逢えてよかった。うん」
金村携帯 :「……どう言えば伝わるか分からないけど、私の世界にはね、星見司って人がいるの。占い師みたいな人」
芝村 :小カトー:「あん。それで?」
芝村 :小カトー:「それで相性占い?」
金村携帯 :「未来見える人達の話の中に貴方の話もあったから……その話聞いた時からすごく会いたかった」
金村携帯 :「貴方が活躍する話」
芝村 :小カトー:「え。ほんと?」(嬉しそう)
芝村 :小カトー:「活躍かあ」
金村携帯 :「本当。すごく恰好よかった」
芝村 :小カトー:「え。でもその、なんというか。俺嘘嫌いだから言うと、まだ駆け出しなんだ」
芝村 :小カトー:「その、ごめん」
金村携帯 :「ううん、そんな事ない。貴方は素敵な人になるわ」
金村携帯 :小カトーの目を見て言います
芝村 :小カトー:「未来のことなんか、わかんねえよ。わかっても、面白くない」
芝村 :小カトー:「でも、サンクス。俺、試験がんばってみる」
金村携帯 :「多分私が聞いた話も可能性の一つだわ。でも私信じてる。貴方の事。…理由なんて直感としか言えないけど」
芝村 :小カトーはウインクした。
芝村 :小カトー:「飛行免許とったら、また事故って見る」
金村携帯 :「うん、頑張って」
金村携帯 :「事故らない程度に」一度砂浜に置いているクーラーボックス漁ってプリン持ってくる
芝村 :小カトーはそういうと、貴方に手を振っていなくなりました。
芝村 :/*/
芝村 :お疲れ様でした。
芝村 :時間です。
金村携帯 :プリン渡せませんでした……(泣)
金村携帯 :ありがとうございます
芝村 :評価は+1+1でした
金村携帯 :二つ質問よろしいでしょうか
芝村 :ええ。どうぞ>質問
金村携帯 :今呼んだ小カトーは大絢爛前で現在は絢爛世界のとばっちりでいないと聞いたのですが、瀧川の方には影響ないんでしょうか?
芝村 :いまのところはないね
金村携帯 :あと、大絢爛前の彼に精神的影響を与えて滝川一族を全体的に死ににくくする事は可能でしょうか?
金村携帯 :(後になったらなるのかなあと勘繰り中)
芝村 :なるかもしれないねえ。
金村携帯 :ありがとうございます。何とかなるよう頑張ります(時間足りたら黒い服の人に気をつけてねとか言いたかった)
芝村 :ははは。
芝村 :では解散しましょう。おつかれさまでしたー
System :芝村さんがログアウトしました。
金村携帯 :秘宝観に発注は1:1でよろしいでしょうか?
System :芝村さんがログインしました。
芝村 :あ。1・1です。ではー
System :芝村さんがログアウトしました。
お菓子作りSS(っぽいもの)
今日のおやつ
*プリン
*アイスティー
プリンの作り方
材料(2人分)
*卵1個
*砂糖大さじ3
*牛乳180ml
*メープルシロップ
1:牛乳を人肌に温めます(レンジ強で10秒位温めればちょうどよくなります)
2:卵を割りほぐし、砂糖を加えて泡だて器で混ぜ、牛乳を入れながら泡立てないように混ぜます(少しずつ入れましょう)。
3:万能こし器で2回ほどこし(普通のザルで充分です)容器を少し水で濡らせて作ったタネを入れます。
4:鍋に3を入れ、水を容器の半分位の量を加えてふたをし、強火で鍋を沸騰させます。沸騰した後は弱火で4分かけ、4分経った後は鍋が触れる位の温度になるまで冷まします。
5:容器を鍋から取り出し、荒熱を取ったら冷蔵庫に入れて冷やします。
6:メープルシロップをかけたら出来上がり
*カラメルソースを作るのは難しいので、カラメルソース作りに手馴れるまではメープルシロップや市販のカラメルソース、濃い味のハチミツをかける事をオススメします。
失敗したら化学兵器(ケミカルウェポン)になり、まず食べられるものにはなりません。
アイスティーの作り方
1リットル分
*ティーパック1袋
*水1リットル
ティーパックと水を水差しに入れ、一晩置きます。
一晩経ったらティーパックを取り除けばそのまま飲めます。
*紅茶の葉から作る場合は茶さじ4杯位で作れます。
*紅茶でミルクティーを作る時。
間違ってもクリープなどのクリームを使わないで下さい。
紅茶の風味が死にます。
どうしてもミルクティーにしたい場合はスキムミルクを使う事をオススメします(本当は本当の牛乳が一番ですが、小笠原は暑い為腐る心配があります)。
*紅茶を飲む前に。
絶対に振らないで下さい。
紅茶の渋みが抽出されて風味が死にます。
/*/
「ギャー!!!!」
金村が叫んだ。
既にコイツの叫び声は10回になる。
「またできたぁ、化学兵器(ケミカルウェポン)~!!!!」
台所は何やら怪しげな煙が立ち上り、明らかに食べ物の匂いではない匂いで充満していた。
前に小笠原に行った時、料理を褒めてもらえた。
嬉しかったのでまた何かを持っていこうと思いつき、プリンを作っていこうと思った。
プリンはなかなか上手くできた。これで冷やせばもっとおいしくなるだろう。
しかし。それだけではプリンは完成しない。
あの黒くてとろりとしたソース。カラメルソースが完成しなかったのだ。
金村、既に2時間は台所に篭もっていた。
砂糖が、水が、食べ物ではなくなり、何か黒くてブクブクした物体に変わっていた。
「どうしよう、もう時間が……」
既に夜の11時を回っている。
プリンは最低2時間は冷やしていないとおいしくない。
紅茶だってもう用意していないと明日の朝には間に合わない。
どうしようどうしようどうしよう。
金村はパニックを起こして冷蔵庫を開けたり閉めたり……して気付いた。
「あっ、メープルシロップめっけ」
しばし沈黙し、手をついた。
試しに味見用で作っていたプリンに、メープルスロップをかけて食べてみた。
おいしい。
「よかったぁ、これで、これでいこ♪」
金村はルンルンと擬音を立ててプリンにメープルシロップをかけて回って冷蔵庫に入れた。
金村が再度悲鳴をあげるのは、この彼女が作り出した化学兵器(ケミカルウェポン)の後始末をしないといけないと気付いた時である。
/*/


*プリン
*アイスティー
プリンの作り方
材料(2人分)
*卵1個
*砂糖大さじ3
*牛乳180ml
*メープルシロップ
1:牛乳を人肌に温めます(レンジ強で10秒位温めればちょうどよくなります)
2:卵を割りほぐし、砂糖を加えて泡だて器で混ぜ、牛乳を入れながら泡立てないように混ぜます(少しずつ入れましょう)。
3:万能こし器で2回ほどこし(普通のザルで充分です)容器を少し水で濡らせて作ったタネを入れます。
4:鍋に3を入れ、水を容器の半分位の量を加えてふたをし、強火で鍋を沸騰させます。沸騰した後は弱火で4分かけ、4分経った後は鍋が触れる位の温度になるまで冷まします。
5:容器を鍋から取り出し、荒熱を取ったら冷蔵庫に入れて冷やします。
6:メープルシロップをかけたら出来上がり
*カラメルソースを作るのは難しいので、カラメルソース作りに手馴れるまではメープルシロップや市販のカラメルソース、濃い味のハチミツをかける事をオススメします。
失敗したら化学兵器(ケミカルウェポン)になり、まず食べられるものにはなりません。
アイスティーの作り方
1リットル分
*ティーパック1袋
*水1リットル
ティーパックと水を水差しに入れ、一晩置きます。
一晩経ったらティーパックを取り除けばそのまま飲めます。
*紅茶の葉から作る場合は茶さじ4杯位で作れます。
*紅茶でミルクティーを作る時。
間違ってもクリープなどのクリームを使わないで下さい。
紅茶の風味が死にます。
どうしてもミルクティーにしたい場合はスキムミルクを使う事をオススメします(本当は本当の牛乳が一番ですが、小笠原は暑い為腐る心配があります)。
*紅茶を飲む前に。
絶対に振らないで下さい。
紅茶の渋みが抽出されて風味が死にます。
/*/
「ギャー!!!!」
金村が叫んだ。
既にコイツの叫び声は10回になる。
「またできたぁ、化学兵器(ケミカルウェポン)~!!!!」
台所は何やら怪しげな煙が立ち上り、明らかに食べ物の匂いではない匂いで充満していた。
前に小笠原に行った時、料理を褒めてもらえた。
嬉しかったのでまた何かを持っていこうと思いつき、プリンを作っていこうと思った。
プリンはなかなか上手くできた。これで冷やせばもっとおいしくなるだろう。
しかし。それだけではプリンは完成しない。
あの黒くてとろりとしたソース。カラメルソースが完成しなかったのだ。
金村、既に2時間は台所に篭もっていた。
砂糖が、水が、食べ物ではなくなり、何か黒くてブクブクした物体に変わっていた。
「どうしよう、もう時間が……」
既に夜の11時を回っている。
プリンは最低2時間は冷やしていないとおいしくない。
紅茶だってもう用意していないと明日の朝には間に合わない。
どうしようどうしようどうしよう。
金村はパニックを起こして冷蔵庫を開けたり閉めたり……して気付いた。
「あっ、メープルシロップめっけ」
しばし沈黙し、手をついた。
試しに味見用で作っていたプリンに、メープルスロップをかけて食べてみた。
おいしい。
「よかったぁ、これで、これでいこ♪」
金村はルンルンと擬音を立ててプリンにメープルシロップをかけて回って冷蔵庫に入れた。
金村が再度悲鳴をあげるのは、この彼女が作り出した化学兵器(ケミカルウェポン)の後始末をしないといけないと気付いた時である。
/*/


結城杏さん依頼SS2
どうしてこんな事になったのか私にはわかりません。
これを読んだあなた、どうか真相を暴いてください。
それだけが私の望みです。
……どっかで聞いた事あるくだりだって?
イヤダナアソンナコトナイデスヨ?
――――みはえる摂政業務日記より一部抜粋――――
その日は晴天。
見事なまでの小笠原日和です。
杏さんの連れて来たスキピオがにゃーんと鳴きながらしっぽをぴんと立てて歩いています。
スキピオもこの見事なまでの小笠原日和が嬉しいのでしょう。
私達は、今日はこうして小笠原に慰安旅行に来たのです。
いやはや、こんなに嬉しい事があるでしょうか。
日頃の責務から解放された我々は、銘々に好きな場所に移動し始めました。
「いやあ、猫はいいねえ」
……結城由羅藩王は早速パラソルの下に潜ってビールを飲み始めました。
「女王様、おつまみも一緒に食べないと胃に悪いですよ。それに、飲んでから泳いじゃ駄目ですからね?」
「 にゃ! へーか飲みすぎ注意ですよー? 飲みすぎたら病院長が…」
怜夜さんと杏さんがたしなめます。
いやはや、何とも藩王らしいと言うか何と言うか。
「え、ダメなの?」
藩王は浮き袋を腰につけてすねています。
すねても駄目なものは駄目です。
ここは我慢してもらいましょう。
………しかしすねてビールを飲み始めたせいでしょうか。
ビール缶が10、11、12………。
……藩王、飲み過ぎです。
藩王が暴飲を繰り返している中、青様が我々の為にバーベキューを用意して下さっています。
おや、これは手伝わなくては……。
「あんまり人数はいらないよ。ほら、遊んでおいで」
青は笑顔で言います。
ガーン。
……とりあえず、私はお邪魔なようなので、藩王の横でビールを飲み始めました。
藩王は、いい感じに出来上がっています。
「人数も揃ってるし、スイカ割りとか、普通にできそうですよねー」
りんくさんが楽しそうに戌人さんと話しています。
そうですねえ、海と言えばスイカ割り、なんとも風流……。
「すいかー」
突然出来上がった藩王が私を叩き始めました。
ゲフッゲフッ。
「んー? あー、どおりで音がイマイチだと…わっはっは」
わっはっはではありません。
私は殴られ続け、そのまま気絶をしてしまいました……。
/証言1:緋乃江戌人/
「人数も揃ってるし、スイカ割りとか、普通にできそうですよねー」
「そんなこともあろうかと」
自分はそう言いながらりんくさんとスイカ割りをしようと木刀を出していたんです。
そしたら藩王、みはえるさんをボコボコ叩いていたんです。
みはえるさん、そりゃあもう白目剥いて気絶してしまい、そのまま海に流されてしまったんです。
「みはるさんが流された!!」
「ああもう、みはえる摂政! 流される前に準備運動を!」
カヲリさんとみなおさんがそう叫んでいる間にもみはえるさんはどんぶらこ、どんぶらこ、スイカから生まれたすいか太郎……まあそれはどうでもいいとして、とにかく沖まで流されてしまったんです。そりゃあもう、びっくりしましたよ。
で、慌てて上着脱いで飛び込んだんです。
「戌人さ―――ん。私、泳げないけど蘇生判定はできるので、とりあえず全力でこっちにたどり着いてくださ――い」
幸いな事に医師アイドレス着ていた怜夜姉さんがいたので、万が一死んでも一応は安心と。まあ死なないに越した事はないので急いでみはえるさん担いで泳いできました。
「やあいぬひとくん、おがさわらはおもっていたよりすずしいねえ。つめたいくらいだ」
「……流石に酔っ払って準備運動もなしに波に流されれば冷たいかと。僕でも、冷たいくらいですからね」
意思確認は一応OK。
このままみはえるさん担いで岸まで泳いでいきました。
「姉さんとみなおさん! 僕のバックの中に色々入ってますから、漁ってみてくださいっ」
岸に着いたらすぐ姉さんとみなおさんに漁りました。
よしこれでタオルで拭けば……。
「あ、戌人さんの日記帳、発見!」
「? 何でぬいぐるみ……?」
って、何プライベートグッズ漁ってるの二人とも!?
「……って、御二方、そっちのバッグじゃなくてっ。特に姉さんその日記は駄目ですっ!!」
思わずそのまま両手でバタバタつっこみを入れてしまったら……。
ベシャッ
『あ。』
みはえるさんはそのまま頭を砂につっこんでいました。
………あの時はどうもすみませんでした。
/証言2:環月怜夜/
バカンスとは常に気が緩むものです。
青い空、青い海。
何よりも。
ロジャー様が存在するその時点で気が緩むと言うものです。
何事も程ほどが大切です。
ですから。
「女王様、おつまみも一緒に食べないと胃に悪いですよ。それに、飲んでから泳いじゃ駄目ですからね?」
ビール缶をあちらこちらに放り投げて海に向かおうとする女王に一言言っておきました。
「え、ダメなの?」
「年間何人も、飲んでから海に入って死亡しているでしょうが!!」
女王はぶーたれてまたがばがばとビールを飲み始めました。
……本当に、どうしましょう、この人。
私はとりあえず酔っ払って海で溺死しないだけよしとしようと思い、ゴミ拾いを始めました。
海辺は貝殻やキレイなガラスが落ちているのでゴミ拾いも楽しいです。
その時。
「みはえるさんが流された!!」
「ああもう、みはえる摂政! 流される前に準備運動を!」
みはえるさんが沖に流されていました。
もう、この酔っ払いが!!
慌てて戌人さんが救助に行きました。
「戌人さ―――ん。私、泳げないけど蘇生判定はできるので、とりあえず全力でこっちにたどり着いてくださ――い」
「姉さんとみなおさん!僕のバックの中に色々入ってますから、漁ってみてくださいっ」
戌人さんが立ち泳ぎしながらこう返してきたので、とりあえずタオルを探すことにしました。
あっ、日記発見。
みなおさんはぬいぐるみをみつけました。
何で戌人さんは小笠原旅行にこんなもの持って来ているのでしょう。ミステリー。
まあそんな事はどうでもよく、私とみなおさんはタオルと国指定水着を用意しました。
うん、女王様とみはえるさん。禁酒1ヶ月の刑に。
そう心に決めましたよ。騎士団長権限を持って。
まあ水着に着替えた後は素直にみなおさんに怪我を治されていましたがね。みはえるさんは。
/証言3:カヲリ/
いやあ。暑かったですねえ。あの日は。
着いて早々杏さんとスキピオが仲良し仲良ししているので嬉しくなってスケッチブック出して絵を描きましてね。
あの日は皆幸せオーラ全開でしたね。青さんと舞さんも仲睦ましくバーベキューの用意なんかしてたりして、さあて泳ごうとしましたら……。
「みはえるさんが流された!!」
思わず叫びましたよ。で、準備体操するの忘れて飛び込みましたよ。はい。
でもまあ、戌人さんが先にみはえるさん助けちゃいましたがね。いや、反応早かったです。
「カヲリさーん、大丈夫ですかー?」
「あ、はい、え~と、問題なしです~」
まあ戌人さんが助けてくれたので問題なしかぁ、とそのままぷかぷか泳いでました。
小笠原の海はきれいだなあ。
まあそうぷかぷか浮かんでたんですよ。
「カヲリさーん。みはえるさんが其方の方に行きましたから、御願いしますねーっ」
「は~い。」
戌人さんに言われてみはえるさん来るかなあと見てたら。
いきなり沈みました。
「ギャー、みっ、みはえるさん!?」
びっくりして潜ってみますが見つかりません。
息が続かなくなったので仕方なく水面に出たら。
「びっくりしました?」
みはえるさん酒臭い。
けどさっきまでボロボロだった割りには元気でしたね。
「溺れたのかと思いましたよ、みはえるさん~」
「さっきは飛び込んでくれてありがとう。そろそろバーベキューの支度が出来るようだから、行きましょう」
みはえるさんは上機嫌のようでした。
うーん、心配ばっかりさせて。
ま、いっか。
そのまま私達はバーベキューに行かせてもらいました。
/*/
「みはえるさん、何やってるんですか?」
「やあ戌人君」
「何書いてるんですか?」
「いやねえ、最近ミステリー物に凝っててねえ。ネタとしてこの間の小笠原旅行の日記からネタを探していたんだよ。海辺で起こった惨劇に挑む、名付けて「摂政のなく頃に」って。でもなかなか新鮮なネタがみつからないよねえ」
「……明らかにパクリ臭いので辞めて下さい」
平和な小笠原を舞台に次々と主に摂政に起こる惨劇に挑め!!
「摂政のなく頃に」
現在好調執筆中!!
……なのかもしれない。
文族、星見司の試験を受ける
今日星見司の試験受けてきました。
……一応受かりました。
芝村さんに、ボーナス問題もらって。
補習問題)滝川一族を5名答えなさい。
………。
1分足らずで答え出した自分も相当アレだけど、私どれだけ「タッキータッキー」言ってるんだ……。いや、星見司になったの、どう考えてもタッキーの為だけど。(もうあの子狙われ過ぎだから、どこかでそれ止める手立て考えないと駄目だもんなあ……)
とりあえず、頑張ってみます。
オー。
……一応受かりました。
芝村さんに、ボーナス問題もらって。
補習問題)滝川一族を5名答えなさい。
………。
1分足らずで答え出した自分も相当アレだけど、私どれだけ「タッキータッキー」言ってるんだ……。いや、星見司になったの、どう考えてもタッキーの為だけど。(もうあの子狙われ過ぎだから、どこかでそれ止める手立て考えないと駄目だもんなあ……)
とりあえず、頑張ってみます。
オー。
高渡さん依頼SS
まさかあの時は、あんな大惨事が起こるなんて思いもしませんでした。
―――風野緋璃小笠原旅行日記より―――
その日は、ちょうど秘書官の仕事も一区切りが付き、皆に誘われて久々に小笠原に行く事になったのです。
一緒に藩国で働いている高渡ちゃんに川原雅ちゃんにあやのさんにK2さん。お世話になった悪童屋さんに松井さんに、お連れのあおひとさん。あやのさんとあおひとさんは、ちゃっかり彼氏を、松井さんに至っては奥さんを連れて来ています。うーん、確かにお似合いだとは思うけど、見せ付けると精神的に傷つく人が若干名いるとは思うんだよなあ。まあ言わないけど。
小笠原のビーチに着いたら、悪童屋さんと待ち合わせをしていたスイトピーと、高渡さんが呼んだ玖珂兄弟が出迎えてくれました。
うーん、久々の小笠原。やっぱりいつ来ても、ここはリゾートって感じだなあ。
私は大きく伸びをしました。
小笠原の潮の匂いが心地よかったです。
「ヤガミさん先日はどうも! スイトピーも!」
高渡ちゃんは早速挨拶回りをしています。
……スイトピーなんか松井さんの奥さんに吹き込まれたのかなあ。すごくヨレヨレしています。
悪童屋さんはスイトピーを気遣ってか、早速話題を奥さんから切り替えました。
うーん、紳士って感じ。
「さて、今日集まってもらったのは何かな?」
「えと 海で 泳いだりバレーしたり浜遊びしたり そういうのしたいなって」
旅行企画者の高渡ちゃんはソワソワしながら玖珂兄弟の方向を見ています。
……目線の先には、玖珂さんとこの兄弟、カニと遊んでますけど。
おまけに、彼氏連れの方々が、小笠原の空気に当たってか、なあんかピンク色の空気になっています。
うわっ、困った。
「で、高渡ちゃん。遊ぶなら遊ぼうよー。ほっとくと空気がどんどんピンク色になる気がする」
つうか見てる分には面白いけど、団体行動なんだからラブコメだけ専念は禁止―。
「たしかに、ピンク色は困るな。あの兄弟を見習おう」
奥さんも言い出しました。
……でも私の記憶違いではなかったら、ピンク色の元凶は奥さんのような気がします。
スイトピーに何吹き込んだんですか。
「じゃあ 何しようー!リクエストある人―」
高渡ちゃんはピンク色に染まる空気を変えようと声を上げました。
「たくさんいるからビーチバレーって言ってなかった?」
雅ちゃんも空気を変えようとビーチボールを持ってきました。
「やるやるー。やるぜー!」
さっきまでカニと遊んでいた玖珂さん家の光太郎君が来ました。
「ビーチバレーって、なんだ?」
健司君が言い出しました。
あれま。そう言えば私もルール知らないや。
「バレーってどうやるんだ。喧嘩しようぜ」
あやのさん、ちゃんとしつけとけ。
(いや、教えるところからいちゃいちゃするつもりだろう byK2:アイコンタクト)
(それはそれで面白いねっ by風野:アイコンタクト)
「そんな訳だから、あやのさん、実技で教えてあげなさい」
「えぇ―――――っっっ!?」
「ええー、じゃないでしょ」
あやのさんの乙女心全開の時は、いじるに限ります。
うん、いい感じ。
「今の奴殴ればいいんだな」
「うううっ ええとね……ちがうちがうー!!! 殴っちゃだめー!!!」
そう言いながらあやのさんは健司君をポカポカポカし始めました。
本当に微笑ましいなあ、ここのカップルは。
雅ちゃんと悪童屋さんは顔を見合わせ苦笑した後、ルール説明を始めました。
「え、普通のバレーと変わんないよ。コートで2組でボール打ち合って、ボールが下に落ちたら得点?」
「まあ、そんな所だよ」
「あとはやってるところ見てればわかるんじゃないかなー」
雅ちゃんはそう言いながら光太郎君にボールを投げました。
「光太郎くん、ちょっと見本みせてあげてー」
「光太郎くん、お願いします!」
「あいよー」
光太郎君は軽く打ってバックからボールをライン内に入れました。
おお、上手。
「これ打ち返せばいいんだけど、直接やったらつまんねえだろ? だから、数回ボールをまわして打つ訳。今回は何回にする?」
そう言いながら光太郎君はボールを拾い、手の中で遊びました。
「普通は3回じゃないかな?」
「……下手ほど、回数が多いほうが面白い。同じ人間が連続してタッチしてはいけない」
「じゃぁ、3回で!」
みんな意見が一致し、あとはチームを決めればいいだけの所になりました。
「ハンデは?」
スイトピーが悪童屋さんを見上げて言いました。
「ハンデ?」
「まさかこのおさるさんと、私が同じ条件ってことはないでしょうね?」
スイトピーは光太郎君を指差しながら言います。
うーん、おさるかどうかはともかく、確かに光太郎君みたいな体力は、私達女にはないかな……。
そう思った時でした。
スイトピーが突然倒れました。
はあ!?
私が思わず声を出す前に、悪童屋さんがスイトピーちゃんを抱き寄せました。
「おい! おい?? 大丈夫か?」
頬を叩きましたが、スイトピーの反応はありません。
「コウ、ここからじゃ分からない。見てあげて」
今は地下迷宮にいて、今は立体映像だけの晋太郎さんが言います。
「おいおい。兄貴、マジかよ。ったく……うお」
晋太郎さんの姿が忽然と消えました。
ちょっ、何この展開。
晋太郎さんが消えたのを気にしつつ、光太郎君が悪童屋さんからスイトピーを近づけさせてもらい、彼女を触り始めました。
そこは探偵。動きに無駄がありません。
……いや、そう言う問題では全然ないのだけれど。
「脳波ないな。魂も……ない」
光太郎君のポツリと言った言葉に、その場の空気が一気にざわつき出しました。
「おい!! どう言う事だ?」
「そんなこと言ったって、兄貴!」
いつもは冷静な悪童屋さんがうろたえ、光太郎君も今はいない晋太郎さんを呼びますが、反応がありません。
山岳騎兵を経験しているだけあって、健司君は冷静です。
「急いで冷やせ。頭を。10度以下だ。急げ!」
高渡ちゃんとあやのさんが慌てて氷をクーラーボックスから引っ張り出して冷やすものの、ここだと応急処置しかできません。
「ここじゃ一時しのぎですよ。夜明けの船に運べませんか?」
雅ちゃんがスイトピーの横に座って言います。
確かに、夜明けの船には、医療のスペシャリストのサーラがいるから、ここにいるよりはいい治療が受けられるはず……。
「総一郎、夜明けの船にスイトピーを運べますか?」
「もう呼んでいる。後20秒」
夜明けの船は、奥さんの合図とほぼ同時に海に上がりました。
「RBを出せ。パイロットはマイケル」
奥さんの一言で、RBはすぐに現れました。
コックピットから出てきたのは、肌の赤い男の子です。
「どうしたの?」
「スイトピーを輸送してくれ、すぐ保管だ。データチェックもたのむ」「スイトピーが急に倒れた。かなりまずい」「倒れて、呼吸してないの!」
ほぼ全員が同時に言った言葉に、返事も省略して、マイケルはスイトピーを運んでいきました。
よかった、乱暴じゃなくって。
……いや、何も解決していません。スイトピーが目覚めていないのだから。
/*/
もう、バレーボールをしようなんて発言、その場にいた誰一人とも言い出す事はできませんでした。
まず第一に、スイトピーのデータを送った奥さんとサーラの会話が何かおかしいです。
何か隠しているみたいでした。
第二に、急に消えた晋太郎さん。
最初は私達も、晋太郎さんが弟を「おさるさん」呼ばわりされたのを怒っていたずらしたのだろうと思ったのですが、彼の本体は現在迷宮にいます。迷宮で何かあって情報伝達ができないのでしょう。スイトピーが倒れたほぼ同時刻に、彼に何かあったのだと思われます。
私達は、陰鬱なランチを夜明けの船で取る事になるのですが、それはまた、別の話。
―――風野緋璃小笠原旅行日記より―――
その日は、ちょうど秘書官の仕事も一区切りが付き、皆に誘われて久々に小笠原に行く事になったのです。
一緒に藩国で働いている高渡ちゃんに川原雅ちゃんにあやのさんにK2さん。お世話になった悪童屋さんに松井さんに、お連れのあおひとさん。あやのさんとあおひとさんは、ちゃっかり彼氏を、松井さんに至っては奥さんを連れて来ています。うーん、確かにお似合いだとは思うけど、見せ付けると精神的に傷つく人が若干名いるとは思うんだよなあ。まあ言わないけど。
小笠原のビーチに着いたら、悪童屋さんと待ち合わせをしていたスイトピーと、高渡さんが呼んだ玖珂兄弟が出迎えてくれました。
うーん、久々の小笠原。やっぱりいつ来ても、ここはリゾートって感じだなあ。
私は大きく伸びをしました。
小笠原の潮の匂いが心地よかったです。
「ヤガミさん先日はどうも! スイトピーも!」
高渡ちゃんは早速挨拶回りをしています。
……スイトピーなんか松井さんの奥さんに吹き込まれたのかなあ。すごくヨレヨレしています。
悪童屋さんはスイトピーを気遣ってか、早速話題を奥さんから切り替えました。
うーん、紳士って感じ。
「さて、今日集まってもらったのは何かな?」
「えと 海で 泳いだりバレーしたり浜遊びしたり そういうのしたいなって」
旅行企画者の高渡ちゃんはソワソワしながら玖珂兄弟の方向を見ています。
……目線の先には、玖珂さんとこの兄弟、カニと遊んでますけど。
おまけに、彼氏連れの方々が、小笠原の空気に当たってか、なあんかピンク色の空気になっています。
うわっ、困った。
「で、高渡ちゃん。遊ぶなら遊ぼうよー。ほっとくと空気がどんどんピンク色になる気がする」
つうか見てる分には面白いけど、団体行動なんだからラブコメだけ専念は禁止―。
「たしかに、ピンク色は困るな。あの兄弟を見習おう」
奥さんも言い出しました。
……でも私の記憶違いではなかったら、ピンク色の元凶は奥さんのような気がします。
スイトピーに何吹き込んだんですか。
「じゃあ 何しようー!リクエストある人―」
高渡ちゃんはピンク色に染まる空気を変えようと声を上げました。
「たくさんいるからビーチバレーって言ってなかった?」
雅ちゃんも空気を変えようとビーチボールを持ってきました。
「やるやるー。やるぜー!」
さっきまでカニと遊んでいた玖珂さん家の光太郎君が来ました。
「ビーチバレーって、なんだ?」
健司君が言い出しました。
あれま。そう言えば私もルール知らないや。
「バレーってどうやるんだ。喧嘩しようぜ」
あやのさん、ちゃんとしつけとけ。
(いや、教えるところからいちゃいちゃするつもりだろう byK2:アイコンタクト)
(それはそれで面白いねっ by風野:アイコンタクト)
「そんな訳だから、あやのさん、実技で教えてあげなさい」
「えぇ―――――っっっ!?」
「ええー、じゃないでしょ」
あやのさんの乙女心全開の時は、いじるに限ります。
うん、いい感じ。
「今の奴殴ればいいんだな」
「うううっ ええとね……ちがうちがうー!!! 殴っちゃだめー!!!」
そう言いながらあやのさんは健司君をポカポカポカし始めました。
本当に微笑ましいなあ、ここのカップルは。
雅ちゃんと悪童屋さんは顔を見合わせ苦笑した後、ルール説明を始めました。
「え、普通のバレーと変わんないよ。コートで2組でボール打ち合って、ボールが下に落ちたら得点?」
「まあ、そんな所だよ」
「あとはやってるところ見てればわかるんじゃないかなー」
雅ちゃんはそう言いながら光太郎君にボールを投げました。
「光太郎くん、ちょっと見本みせてあげてー」
「光太郎くん、お願いします!」
「あいよー」
光太郎君は軽く打ってバックからボールをライン内に入れました。
おお、上手。
「これ打ち返せばいいんだけど、直接やったらつまんねえだろ? だから、数回ボールをまわして打つ訳。今回は何回にする?」
そう言いながら光太郎君はボールを拾い、手の中で遊びました。
「普通は3回じゃないかな?」
「……下手ほど、回数が多いほうが面白い。同じ人間が連続してタッチしてはいけない」
「じゃぁ、3回で!」
みんな意見が一致し、あとはチームを決めればいいだけの所になりました。
「ハンデは?」
スイトピーが悪童屋さんを見上げて言いました。
「ハンデ?」
「まさかこのおさるさんと、私が同じ条件ってことはないでしょうね?」
スイトピーは光太郎君を指差しながら言います。
うーん、おさるかどうかはともかく、確かに光太郎君みたいな体力は、私達女にはないかな……。
そう思った時でした。
スイトピーが突然倒れました。
はあ!?
私が思わず声を出す前に、悪童屋さんがスイトピーちゃんを抱き寄せました。
「おい! おい?? 大丈夫か?」
頬を叩きましたが、スイトピーの反応はありません。
「コウ、ここからじゃ分からない。見てあげて」
今は地下迷宮にいて、今は立体映像だけの晋太郎さんが言います。
「おいおい。兄貴、マジかよ。ったく……うお」
晋太郎さんの姿が忽然と消えました。
ちょっ、何この展開。
晋太郎さんが消えたのを気にしつつ、光太郎君が悪童屋さんからスイトピーを近づけさせてもらい、彼女を触り始めました。
そこは探偵。動きに無駄がありません。
……いや、そう言う問題では全然ないのだけれど。
「脳波ないな。魂も……ない」
光太郎君のポツリと言った言葉に、その場の空気が一気にざわつき出しました。
「おい!! どう言う事だ?」
「そんなこと言ったって、兄貴!」
いつもは冷静な悪童屋さんがうろたえ、光太郎君も今はいない晋太郎さんを呼びますが、反応がありません。
山岳騎兵を経験しているだけあって、健司君は冷静です。
「急いで冷やせ。頭を。10度以下だ。急げ!」
高渡ちゃんとあやのさんが慌てて氷をクーラーボックスから引っ張り出して冷やすものの、ここだと応急処置しかできません。
「ここじゃ一時しのぎですよ。夜明けの船に運べませんか?」
雅ちゃんがスイトピーの横に座って言います。
確かに、夜明けの船には、医療のスペシャリストのサーラがいるから、ここにいるよりはいい治療が受けられるはず……。
「総一郎、夜明けの船にスイトピーを運べますか?」
「もう呼んでいる。後20秒」
夜明けの船は、奥さんの合図とほぼ同時に海に上がりました。
「RBを出せ。パイロットはマイケル」
奥さんの一言で、RBはすぐに現れました。
コックピットから出てきたのは、肌の赤い男の子です。
「どうしたの?」
「スイトピーを輸送してくれ、すぐ保管だ。データチェックもたのむ」「スイトピーが急に倒れた。かなりまずい」「倒れて、呼吸してないの!」
ほぼ全員が同時に言った言葉に、返事も省略して、マイケルはスイトピーを運んでいきました。
よかった、乱暴じゃなくって。
……いや、何も解決していません。スイトピーが目覚めていないのだから。
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もう、バレーボールをしようなんて発言、その場にいた誰一人とも言い出す事はできませんでした。
まず第一に、スイトピーのデータを送った奥さんとサーラの会話が何かおかしいです。
何か隠しているみたいでした。
第二に、急に消えた晋太郎さん。
最初は私達も、晋太郎さんが弟を「おさるさん」呼ばわりされたのを怒っていたずらしたのだろうと思ったのですが、彼の本体は現在迷宮にいます。迷宮で何かあって情報伝達ができないのでしょう。スイトピーが倒れたほぼ同時刻に、彼に何かあったのだと思われます。
私達は、陰鬱なランチを夜明けの船で取る事になるのですが、それはまた、別の話。